105話 ページ6
何故、集落が生まれたのか。
何故、ゴーザン達は別の村を襲撃しに行かねばならなかったのか。
何故、今になって捕虜などいるのだろうか。
一つの疑念は、全体の大きな謎となって降り注ぐ。
その環境にいるだけでは、気が付かない。
疑いの種は外から来るのが、常であった。
その夜、杠と大樹は密かに話をしていた。
「大樹君。明日、お墓に連れていく人、誰にしようか。」
「ふむ。間違いなく仲間になってくれそうなのはAではないか？」
「うん、それは、そうなんだけど……。」
「何か問題でもあるのか？杠。」
「Aちゃんって、一人だけ、違うんだよ。」
「…違う？」
「うん、違うの、何もかも。」
司帝国にいるものは、皆、役割がある。
それは、司が復活させた時にどんな世界を作りたいか、理想を告げ各々その為に何をして欲しいのかを話しているからだ。
だから、司帝国の人間は皆一つの完成図を持っていた。
皆がそれを目指して動き、考える。
だが、Aは違う。
ぽっと出て湧いた異質な存在。それがAであった。
「それに、そうじゃなくても千空君に、ちゃんとAちゃんのこと、話さなきゃ。」
「そう…だな。俺と千空だけだった時も。見つからないと随分焦っていたように見えた…。」
「…うん。だから、まず仲間に引き込みたいのは…。」
「ニッキーさん…か？」
「うん。Aちゃんのこと、話すならきっと長くなる。」
「どっちにしろ、ニッキーさんを仲間に出来なければ、何も進まないよ。」
「大樹君、頑張ろうね。」
「ああ、杠。」
ゲンは、走っていた。
はっはっはっはっはっ
息が切れる。
だけど、止まれない。
もう少し、もう少し、走れ。
俺が、行かなきゃ、始まらない。
ここで、これで終わらせる。
───「石神千空と浅霧幻は、二人仲良く地獄に落ちる。」
「安心しろ。100億年も前から、科学の世界じゃ神は留守だ。」
地獄がなんだ、戦が始まれば元より地獄。
東からだんだんと太陽が登り、光が指す。
その光は見ているぞと言うようにゲンの背中を照らし出した。
走れ、走れ
さあ、天上の神に背を向けろ!!
各々の夜が、明ける。
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Jane Doe(プロフ) - 樹乃さん» 樹乃さん！コメントめちゃめちゃ嬉しいです＼(^o^)／ありがとうございますす♪お気持ち凄く嬉しいです！この先長いですが、ぜひこれからもお付き合い下さい。 (9月30日 11時) (
レス) id: 980e4647fc (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - こう...文章が凄く綺麗だと思いました(語彙力) (9月30日 9時) (レス) @page15 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - あ、ありがとうございます！本当に、コメント、めっちゃ励まされますね！ぜひこれからもお読みください！ (2023年3月15日 10時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
メウ(゜ロ゜) - 神作品にであってしまった！更新がんばってください！ (2023年3月15日 10時) (レス) @page46 id: c71eec4ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - まじですか！ちょーやる気出ました!!ぜひこれからも読んでってください!! (2023年3月14日 15時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Jane Doe | 作成日時：2023年3月9日 3時
