141話 ページ42
…不味い。
心臓の音が早くなっている。
脈も正常値では無い。
このままじゃ、閉じかけている傷も開く…!!
Aの異常と同時に、司も限界が近づいてきていた。
鼓動が早く、今まで耐えてきた、四肢にも力を帯びる。
コハクやマグマがいよいよ、押さえつけていないと大きく動き出してしまいそうなほど、身体はガタガタと動き出していた。
千空は焦っていた。
「おい…だい！」
「(しー！千空ちゃん、喋らないで！)」
「(他の皆も、なるべく音を出さないで。)」
「(トランス状態だ。)」
「(今Aちゃんは極度の緊張とストレスでトランス状態になってる！)」
「(全神経が傷口に集中してる。異常な程ね。)」
「(ただ、それが切れたら、司ちゃんもAちゃんも両方危ない！)」
早く、早く、早く!!
その場にいる全員が同じ気持ちだった。
洞穴の中には異様な熱気が立ち込める。
中には、ぷつりぷつりと皮膚を破る音と、司の呻き声だけが響いていた。
皆一様に嫌な汗が流れる。
それは、まるで背中を虫が這い回るくらい不快で、嫌なものであった。
ぷつり
最後の一針が終わった。
それと同時に、司は気絶していた。
現代の外科医が見たら、「なんて杜撰な手術だ。患者を殺す気か。」と息巻いただろう。
それくらい、この手術はお粗末なものであった。
だが、これを行ったのは、高校生。
天才的な知能は持つが、介助を行ったのも、高校生。
さらに、手術を受けたのも高校生である。
歳を重ねた、大人でさえ、身をすくめて固まってしまうであろうこれを、やり遂げだのだ。
それは、まさに偉業というに相応しいものであろう。
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Jane Doe(プロフ) - 樹乃さん» 樹乃さん！コメントめちゃめちゃ嬉しいです＼(^o^)／ありがとうございますす♪お気持ち凄く嬉しいです！この先長いですが、ぜひこれからもお付き合い下さい。 (9月30日 11時) (
レス) id: 980e4647fc (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - こう...文章が凄く綺麗だと思いました(語彙力) (9月30日 9時) (レス) @page15 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - あ、ありがとうございます！本当に、コメント、めっちゃ励まされますね！ぜひこれからもお読みください！ (2023年3月15日 10時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
メウ(゜ロ゜) - 神作品にであってしまった！更新がんばってください！ (2023年3月15日 10時) (レス) @page46 id: c71eec4ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - まじですか！ちょーやる気出ました!!ぜひこれからも読んでってください!! (2023年3月14日 15時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Jane Doe | 作成日時：2023年3月9日 3時
