134話 ページ35
そう言うと、再び一行は走り出した。
Aもそれに着いて行くが、元より体力がない。
今の今まで走り詰めだったAの体力は、もう少しで限界を迎えるところだった。
｢Aちゃん！大丈夫かい!?｣
羽京は、Aを心配して、並走していたが、千空達の行先も分からず、先を急ぐ焦りばかりが、心に浮かんでいた。
｢う…きょうさん。｣
走り詰めのAが言葉を途切れ途切れにさせながら言う。
｢先に…行ってください…。｣
苦しそうな吐息が漏れる。
｢いし…がみくん達の場所、わかるのは、羽京さん、の耳、だけです。｣
｢う、きょう…さんが、先頭を、走ってください…！｣
｢でも…！｣
｢お、願いです…。行って……！｣
｢行って!!!!｣
Aはありったけの声で叫んだ。
｢…気をつけて。｣
たんっ
そう言うと、羽京は加速し、先に行った者達を追い越し誘導して行った。
いつしか日が落ち、三日月の光だけが、Aの行先を照らしていた。
…悔しい
悔しい悔しい悔しい!!
何で、私の脚はこんなに遅いの…。
何で私の体力はこんなに無いの!!
はっはっ
ッ!!
息が切れる。
止まってしまいたい…。
はっ!!…っ……!!
喉の奥が、 張り付く。
心臓が激しく打ち、脚が震える。
苦しさで、どうにかなりそう…!!
私が…行った所で…何に…。
コハクちゃんが羨ましい…。
私に、強い脚があれば…！
私に、誰にも負けない、体力があれば……！
今の私じゃ、皆の隣で走ることすら、出来やしない!!
視界が滲む。
汗が、涙が、Aの視界を遮ろうとしてきた。
｢……ふっ…うっ……!!｣
…折れるな。
ここで折れたら、いつもの私だっ！
コハクちゃんは言ってた、｢駆けつける。｣って。
コハクちゃんになりたいなら、私も走れ!!
止まるな!!!!!!
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Jane Doe(プロフ) - 樹乃さん» 樹乃さん！コメントめちゃめちゃ嬉しいです＼(^o^)／ありがとうございますす♪お気持ち凄く嬉しいです！この先長いですが、ぜひこれからもお付き合い下さい。 (9月30日 11時) (
レス) id: 980e4647fc (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - こう...文章が凄く綺麗だと思いました(語彙力) (9月30日 9時) (レス) @page15 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - あ、ありがとうございます！本当に、コメント、めっちゃ励まされますね！ぜひこれからもお読みください！ (2023年3月15日 10時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
メウ(゜ロ゜) - 神作品にであってしまった！更新がんばってください！ (2023年3月15日 10時) (レス) @page46 id: c71eec4ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - まじですか！ちょーやる気出ました!!ぜひこれからも読んでってください!! (2023年3月14日 15時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Jane Doe | 作成日時：2023年3月9日 3時
