103話 ページ4
クロムは、真っ白になって力尽きていた。
「あ？死んだか？」
「うるせえ！死んでねえ!!」
「てか、一本も刺さっちゃいねえよ!!」
「むはははは、なんだ生きてやがった。」
「際どすぎて一瞬放心してただけだ！」
クロムの周りには様々な角度からの矢が刺さっていた。
最後に射たれた矢は、正面。
「おかげでな…今射ってきたその矢で、羽京の居場所が分かったぜ!!」
「ぬあああああ!!!!!!」
マグマは弾丸のように一直線に駆けていく。
「バッカ待てマグマ!!」
羽京は、場所特定されねえように動きながら射ってる。
脳筋のマグマじゃ勝負になんねえよ!!
どうする、考えろ。
どんな角度からも俺を狙えてるってことは、空間的にこっちの位置を羽京は完璧に把握してんだ。
やべえ耳でよ。
……羽京は俺らをぶっ殺そうとしてねえ……だったらやるべき事は一つ!!
クロムは高々と白旗を上げた。
……クスッ。
理解が早くて助かるよ。
ねえ、八巻君。
その頃マグマは周囲を見渡していた。
一定時間燃えた叢は自然に鎮火し、空間の全貌を見ることが出来た。
マグマは、置いてきてしまったクロムが何処にいるのか未だ分からず。
四方をきょろきょろと見ていると。
「〜♪」
何とも呑気は鼻歌が聞こえた。
聞き覚えのあるそれに、マグマが視線をやると。
捕まってるじゃねえか!!!!!!
「ぬああああああ！くそっ！」
その声を尻目に、羽京とクロムは司帝国への道を歩いて行った。
「あはは。もういいや、縄なんか。」
人の良さそうな声で、羽京は言った。
「…どういう事だ。」
「だって今君逃げる気ないし。」
「さっき白旗上げたのもわざとでしょ？」
「脳筋くんと、あと一人逃げた人、仲間を助けるためにさ。」
「あのまま煙幕晴れてたら、僕も脳筋君、射つしかなかったし。」
…やっぱな。
こいつの目的は、俺の命じゃなくて情報。
「すごい判断だよ、あんな場面で。」
「実質、君の勝ちだ。」
…お？
こいつ、もしやちょっと良い奴なんじゃねえか…！
「おう！そうかぁ？」
クロムが調子に乗りかけたところに、先程の人の良さそうな声とは違う、驚く程冷えきった、低い声がした。
「まあ、でも、タイミングは、最悪だったけどね…。」
……こっえええええ!!
なんだ、こいつ、怖え…。
急に、雰囲気が変わりやがった。
俺、こいつの親でも殺したのか？
何にしても、やばすぎだろ。
極力、関わらねーようにしよう……。
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Jane Doe(プロフ) - 樹乃さん» 樹乃さん！コメントめちゃめちゃ嬉しいです＼(^o^)／ありがとうございますす♪お気持ち凄く嬉しいです！この先長いですが、ぜひこれからもお付き合い下さい。 (9月30日 11時) (
レス) id: 980e4647fc (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - こう...文章が凄く綺麗だと思いました(語彙力) (9月30日 9時) (レス) @page15 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - あ、ありがとうございます！本当に、コメント、めっちゃ励まされますね！ぜひこれからもお読みください！ (2023年3月15日 10時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
メウ(゜ロ゜) - 神作品にであってしまった！更新がんばってください！ (2023年3月15日 10時) (レス) @page46 id: c71eec4ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - まじですか！ちょーやる気出ました!!ぜひこれからも読んでってください!! (2023年3月14日 15時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Jane Doe | 作成日時：2023年3月9日 3時
