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story-106.増田side ページ8

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増田side


手越とシゲのやりとりはいつのまにか方向性がずいぶんとおかしな方向に進んでいって、気づいたら何故か手越の地元の話になっていた。


そんな数時間前のやりとりを思い出しながら、コーヒーカップに口をつける。



A「あ、コーヒーおかわりいる?」



増田「あ、うん、ありがとう。」



今日は、実はAちゃんと会う約束をしていた。



…何となく、あの場で言ったら面倒なことになりそうだったから言わなかったけど。



Aちゃんが作り直した企画書にOKが出たらしい。業者とのやりとりも進んでるけど、細かいことで何度か相談を受けてたんだ。



だんだん期限に追われているのが目に見えてきて、いっそ直接会おうか?と俺から提案したんだよね。



増田「めちゃくちゃいいじゃん」



見せてもらった企画書は、素直にワクワクするものだった。


A「ほんと!?ありがとう!」



キッチンから、コーヒーの香りとともに嬉しそうな声が戻ってくる。




A「これね、まっすーたちのコンサート行ってから書き直したんだあ」



向かいの床にペタっと座りながら、ふにゃ、っと笑った顔にやっぱり胸の奥がざわつく気がした。

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作者名:prco | 作成日時:2019年6月1日 14時

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