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手越サイド
大我「師匠｡いとこを連れてきたので早速､紹介してもいいですか?」
手越「うん､いいよ」
大我に､いとこなんていたのかぁ｡
どんな子なんだろ?
大我「入りな」
大我が開いている､裏口の扉に向かって声を掛けると､
ボストンバッグを持った男の子が､ゆっくりと入ってきた｡
嶺亜「あっ…//」
男の子は少し赤くなっている顔をして､俺を見ている｡
茶髪で､大我と同じように色白の肌をしていて､
女の子のような顔立ちをしていた｡
手越「この子が､大我のいとこ?」
大我「はい｡(嶺亜に)さぁ､挨拶して」
嶺亜「な､中村…嶺亜…です…//｡よ､よろしくお願い…します…//」
緊張しながらも､ちゃんと挨拶する嶺亜｡
そう､これが俺と嶺亜の出会いだったんだ｡
大我「すみません｡コイツ､師匠の大ファンでして…(^_^;)」
手越「そ､そうなの?(・・?)」
大我「最初は俺の知り合いの家に居候させようと思ったんですけど､流石にどうかなと(^_^;)｡なので､師匠の家がいいかなって｡駄目でしたら､他をあたるんで」
手越「駄目じゃないんだけど…」
今､大我が居候しているんだけど､
さっきも言った通り､アイツは仕事が遅くまで長引いて､
帰ってこない場合もある｡
それに､俺は音楽塾で生徒のレッスン指導だけでなく､
アーティストやラジオパーソナリティーとして､
テレビやラジオにも出演するので､留守になる事も度々ある｡
先代の塾長である親父と2人で音楽塾を切り盛りしていたけど､
当時高校生で音楽塾の生徒だった大我が､
「ここに居候させて下さい」と､お願いされたんだ｡
居候するまでは､親戚の人と一緒に住んでいたんだけど､
厄介者扱いされていたみたいで､可哀想に思った俺はOKした｡
家事を引き受ける条件を出してね｡
だけど､大我が芸能界で活動するようになってからは､
家事をする事も出来なくなった｡
また､寂しい生活が来ちゃったんだけど､
大我のいとこが居候したいと聞いて､内心では嬉しかったんだよね(^^)｡
俺､人見知りだから､上手く伝えられない事があるのよ(^_^;)｡
嶺亜「お願いします｡僕､家事でも何でもするので､ここに居候させて下さい…(´・д・｀)」
ウルウルの目で､俺を見つめてくる嶺亜｡
か､可愛い…｡
それに､俺一人じゃ寂しかったし､
俺の大ファンだって､言っているもんな…｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年2月12日 23時
