8月13日−2 ページ3
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夢でも見てるのかと思った。
だって、目の前に去年死んだはずのAがいたのだから。
棺桶の中で眠る白装束を身にまとい綺麗だけど色白で血色の悪い姿とは打って変わって、血色のいい肌に白いワンピースを身に纏った君が立っていた。
「え、なんで……？」
会いたすぎてついに幻覚を見たのか、と自分で自分が怖くなる。
そんな俺の慌てた様子にAは吹き出した。
『そりゃ驚くよね、私死んじゃったんだもん』
“死んじゃった”という言葉を本人の口から聞くと信憑性がある。──死んだ人間が目の前にいるのはおかしいのだけれど。──
でもカラカラと笑うAは生前と何も変わらなかった。
『会いに来たよ、ゾム』
「なんでなん……？なんで、」
俺の弱々しい声にAはフッと小さく笑った。
『ゾムとシャオちゃんが毎日まーいにちお墓の前で会いたいって言うから来ちゃったよ』
「……毎日は行っとらんよ」
『でも毎日願ったでしょ？』
手を後ろ手に組み一歩一歩近づいてきたAが半歩ほど隙間を開けて俺の前に立つ。
そして体を前に倒し少し屈んで俺の顔を覗き込んだ。
確信めいた顔に言い淀んでしまう。
“毎日願ったでしょ？”
確かにそうだ。Aが死んだと訃報を聞いた時から俺は毎日のようにAに会いたいと願った。
結婚してしまった彼女にどうして俺と別れてシャオロンと電撃結婚したのかなんて聞く勇気がなくて、会えるタイミングは何度もあったのにそれを避けていた。
まだ好きだと言えるはずもなく、気持ちを押しとどめてなんでもないフリをしていた。
それでも本人には伝えたくて毎日会いたいと願い、墓参りに来れば会いたいと声をかけた。
でもそれを知っている奴はこの世にはいない。
だからもうこの世にはいない彼女には俺の気持ちが全部筒抜けである事がまた、彼女が死んだと言う事実を痛いほど突きつけてくる。
「あれー？ゾムさんやーん」
『……またね』
突然聞こえた声にハッとして顔を上げると前から歩いてくるのは大先生とショッピくんにチーノだった。
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凛音(りんね) - 完結お疲れ様でした…只今涙が溢れるギリギリです… .･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･.本当に感動して面白かったです、儚い感じがもうグッと来ます。語彙力が溶けてますが…(汗)コメント失礼しました。 (2020年8月25日 19時) (
レス) id: 5d794f37e4 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 抹タヌさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！少しでも心に残ったら嬉しいです(^^) (2020年8月17日 11時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
抹タヌ(プロフ) - 完結お疲れ様です！目がうるうるする中最後まで読ませていただきました。すごく感動する話でした！ (2020年8月17日 10時) (レス) id: 39d1a6efbb (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 抹タヌさん» コメントありがとうございます！深い話ではないのですが楽しんで頂けていたら幸いです！ (2020年8月17日 0時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
抹タヌ(プロフ) - お盆のあとどうなるのかとかsyaoさんとはどういうこととめっちゃ続きが気になっております！更新頑張ってください！！ (2020年8月14日 9時) (レス) id: 39d1a6efbb (このIDを非表示/違反報告)
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