じゃんぷ夢小説４ (ページ46)

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【岡本語り】

テーブルの上に、そっと花瓶を置く。

――黄色のガーベラ

花言葉は“希望”

「結構探したんだからね、これ……」

ぽつり、呟いた声が虚しく響く。

―――あれから

光くんはまた、眠ってしまった。

なんとか落ち着いたようには見えたけれど、それでもやっぱり心配で。

「……」

汗が滲んだ光くんのおでこを、タオルでそっと拭う。

―――心はもう、一度壊れている。

“ずっと魘されてるみたいなんです。目を覚ますと、早く仕事行かなきゃ、って……”

それでも本当はまだ、仕事がしたい、JUMPに戻りたい、って気持ちがあって。
自由にならない心と身体を相手に、戦っている。

―――点滴を替えに入ってきた看護師さんが、そう、教えてくれた。

「はぁ……」

ああ、またため息ついちゃった。

ダメダメ、俺がこんなんじゃ。

“色々負担かけすぎたのかな、光くんに……”

―――昨日のロケの空き時間。

雄也と薮ちゃんが、そんな話をしていた。

多分、俺がいるのには気づいていなくて。

あっ、と思ってすぐに部屋を出た。

「俺だよね……」

―――また、ため息

結成からずっと、薮くんと一緒にグループを守り続けてくれた光くん。

その『負担』は、きっと俺には計り知れない。

それがどんなものなのか、なんてわからない。

だけど

JUMPに入っても、なにもできなくて毎日泣いて

大事な時期にスキャンダルを起こして

それからもずっとグループの足を引っ張って

未だに何一つ、返すこともできない俺は、きっと光くんにとって……――――――

「っ、ごめんね、……光くん」