じゃんぷ夢小説２ (ページ27)

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異変ページ27

異変に気づいたのは、山田だった。

テントの壊れた屋根を修理し、

「よっしゃーできたー!」

と、いつもの調子で、軽く伸びをしながら豪快に寝転がったその男におもむろに近づき、額に手をあてる。

思わずぎょっと目を見開き、反射的にその手から逃れようとする動きに、山田は確信したようにため息をつく。

「はい、雄也熱ありまーす」

「「「えっ？!」」」

「えっ、ちょ、え」

言い訳をする暇もなく、たちまち全員に取り囲まれる高木。

「やまちゃん、ほんとに？」

「ほんともなにもクソあちーよ、朝からなんかフラフラしてんなと思ったけど」

「えっ、ちょっ、」

「大ちゃん、バスタオル貸して」

「え、あ、わかった取ってくる」

「光くん、薬ある？」

「あ、あるよ、市販のやつだけど、一通りは」

「じゃあ持ってきて」

そうして着々と整っていく看護体制に、最初は大丈夫、大袈裟すぎ、を連呼し抵抗していた高木だったが、半ば強引に額と背中に冷却シートまで貼られてようやく観念したのか、ぐったりと横になった。

「…ごめん…」

「いーから。ちょっと素直になんなさいよ」

口調こそキツいものの、山田はそう言うとふわり、困ったように笑った。

「なんも心配いらないから」

甘く、優しいその声を最後に、高木はゆっくりと意識が沈んでいくのを感じた。