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「ねぇユウくん」
「はい？」
やりたくなさすぎて話題を変えることにした。
「魔法使えないのはホントなんだね」
「えぇ、まあ…」
聞けば、最初は雑用係という名目だったらしい。それからいろいろあって生徒として認められたという。
「Aさんは、ディアソムニアなんですね」
「ん？あー、うん」
「ツノ太郎と一緒…」
ツノ太郎？
まさか、ディアソムニアでツノといえば、アイツしかいない。
「知ってんだ」
「そう、なりますね」
歯切れが悪いな。
「もしかして、名前知らないの？」
「……はい」
わぁお。よっぽど世間知らずなんだ。これはたしかに別世界から来たっていうのも、あながち嘘じゃあないかもな。
「でもツノ太郎って…ふはっ」
「だって」
「いや、そんなご大層なあだ名、アイツは初めてだったろうから」
そうか、あのマレウスがツノ太郎か。おもしろいなあ、この子。
「あの、仲良いんですか？」
「あー…良くもなければ悪くもないね」
実際そうだ。アイツが僕のことをどう思ってるのかは知らないけど、僕はアイツのことを、ある程度のジェラシーを持って接している。できれば一緒にいたくない。
「でさぁ、ユウくん、頼みがあるんだけど」
ちょっとビクッとなった。
そんなに悪い顔してたかな？
「なんですか？」
「いやーあの、オンボロ寮に泊まらせてほしいんだ」
「…へ？」
キョトンとした顔になるユウ。どんな頼み事をされると思ってたのか。
「はー？オメェが泊まるとか却下だゾ！」
「あ、いたんだ」
「だから落ち着いてってば」
僕がこんな事を頼む理由、それはひとえに自寮が嫌だから。
それで、定期的かつ長期的に宿泊できる場所がほしい。候補はたしかにあるけど、はっきり言ってついてくるオプションがネックなのだ。
たとえばサバナクロー、朝練。しごかれる気しかしない。あとは、レオナのお世話。めんどくさい。
オクタヴィネルはバイトをさせられる。宿泊費とか何かと理由をつけて。それが嫌だ。
各々の寮で何かしらさせられる運命が、目に見えている。だからお願い監督生！という訳である。
「いいですよ。ただ、家事、手伝ってくださいね」
ほら安い。
「任せて！これでも僕、料理に洗濯もできるから」
「なら俺様に豪華な飯を毎日つくるんだゾ！」
「お前はツナ缶で我慢しろ」
「ふなあああ！？」
「もー喧嘩は外でしてよー」
そんなこんなで泊まる場所確保。
「あ、全然課題する気無いじゃないですか！」
「バレた」
残念、それを狙ってたんだ。
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しあ(プロフ) - 雪華さん» コメントありがとうございます。最近ですと呪術廻戦ですかね。 (2021年3月5日 21時) (
レス) id: 46cd819be0 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!知ってるアニメは何ですか? (2021年3月5日 21時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しあ | 作成日時：2021年2月28日 20時
