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そこからはもう、
お互い夢中でキスをした。
舌を絡めて歯列をなぞって、何度も何度も繰り返した。
そしたらもうキスだけじゃ足りなくなって、
でもどうしたら良いか分からなくて、
でもどうにかしたくて。
どっちから先に手をかけたんだろう。
そんなことも分からない位、縺れ込んだその先の先で。
何度も出した倦怠感に溺れながらも、
ひかるは縋るような目をして、
これまた何度出したか分からない俺のをあてがった。
「えっ」
「いーから」
有無を言わせない目つきでひかるは手を離さない。
「待てって、」
目の前で脚を上げてるのはひかるで、彼女じゃない。
できないこともないのは知ってたけど、
できることも知らない。
「いーから、早く、」
顎を上げ、閉じかけた目で見下すように懇願する顔。
それは俺からNOという選択肢を呆気なく奪った。
「…知らねーぞ」
ふ、と一瞬笑った顔が、どんな女の子とも
比べ物にならない位色っぽくてゾクゾクした。
ホントに知らねえ。
きっとひかるの国では、男と男がヤッても…。
俺だってこの先が見たい。
お前と見たい。お前と居たい。
腰をゆっくり落とす。言いなりになる。
中に、
お前の、中に………
「い゛ッ…！」
「…っ」
「…っ、だ…ダイ、ジョーブ……やぶ、」
「…」
「っ、おれ…いたいの、ヘーキっ…」
痛みに歪めた顔でひかるが言う。
ああ、待った。
ごめん。ごめん。
ひかる、ごめん。
俺がムリだ。
「やぶ、」
俺が腰を引いたことに気付いたひかるが、
目に涙を溜めてそう呼ぶ。
生理的な涙か、そうじゃないか。
どちらにせよ、そんなものは別に見たくない。
「泣かせたい訳じゃねーのよ…」
瞬きした拍子に溢れた粒に、人差し指でそっと触れる。
まだ何か言いたげな口。
もう要らないから笑って塞ぐ。
じゃれるように啄んでいたら、
ひかるもやっと、困ったように笑ってくれた。
後からきいた話だと、ひかるは注射が嫌いらしい。
痛いから、だって。
嬉しかった。
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ponpoco(プロフ) - しろくまさん» しろくまさま、ありがとうございます(;_;)しつけ糸くらい頼りない伏線でしたが、楽しんでいただけていたら嬉しいです。個人的にも色んなybhkさん書けて楽しかったです。笑 しろくまさまのアツアツも楽しみにさせていただいてます〜！ (2021年5月26日 0時) (
レス) id: 3a76e6c7e4 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 完結おめでとうございます。何度も最初から読み直しました。ひかちゃんのミステリアスな雰囲気が素敵なお話で、とっても楽しめました。タイトルとストーリーのリンクもさすがです！！次回作も楽しみにしています。 (2021年5月17日 0時) (レス) id: 690493538b (このIDを非表示/違反報告)
ponpoco(プロフ) - ナギ.×さん» 初めまして。勿体ないお言葉…ありがとうございます！物語はぼちぼちクライマックスです、結末まで、楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2021年4月23日 23時) (レス) id: a43e57129c (このIDを非表示/違反報告)
ナギ.×(プロフ) - 文章が凄く好きです。更新楽しみにしてます。 (2021年4月20日 21時) (レス) id: d0b22c7bf3 (このIDを非表示/違反報告)
ponpoco(プロフ) - しろくまさん» しろくまさま、ありがとうございます。今回いろんな空気のybhkを書きたくて、学生にリーマンに、って欲張ってしまってます。笑 楽しんでいただけたら嬉しいです！（私はしろくまさまのアツアツにドキドキしてます〜笑） (2021年3月1日 21時) (レス) id: e5d2a264c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ponpoco | 作成日時：2021年2月28日 13時
