暇人達が来た ページ7
「あっ、ごめ〜ん市川」
波打ち際であやが打ったビーチボールが
砂浜の方へ飛んでいった
「お前どこに打ってんだよ〜(笑)」
文句を言いつつ
笑いながらボールを拾いに行く市川
「あや、さっきも向こうへ飛ばさなかった？(笑)」
「え？そうだっけ？ドンマイっ！(笑)」
ドンマイって...(笑)
あ〜楽しい！
全然ラリーが続かない下手くそなビーチバレーが
こんなに楽しいなんて！
やっぱり海はサイコーだね(失礼なヤツ)
あっ、そう言えば
そろそろアイツが来る頃かな
「あれ...？
ねぇ、あれうちの新入社員じゃない？」
ちょうどその時
声を上げたまゆみが指差した方に
確かにうちの新入社員が
来た来た...(笑)
アイツはゾロゾロと歩く一行の一番後ろで
キョロキョロと辺りを見回している
探してる、探してる...
「...プッ(笑)」
あんなにキョロキョロしちゃって
なんか可愛い
「ねぇ、行ってみようよ」
あやが新入社員の方へ走り出した
「お〜い！」
その大きな声にすぐに気付いた新入社員達
私と目が合ったアイツも
嬉しそうにこっちへ駆け寄って来た
「なんだ、お前ら同期も来たんだ」
「はい。シムに誘われて暇人が集まったんですよ、偶然ですね！(笑)
あっ、せっかくだから一緒にいいですか？」
「おー、そうだな」
同期の中村と村上の会話を
にこにこしながら聞いているアイツ
アイツの同期の暇人は(笑)
ドアマンの中村とベルマンの沢田
女の子はゲストサービスのさきちゃんと
ベルマンのひなちゃん
「俺達の荷物はあそこだから、支度できたら来いよ」
村上の言葉に頷く新入社員と一旦別れ
私達はさっきの続きをする事に
歩き出した皆の後を追ったものの
何となく気になって後ろを振り返った
するとアイツもこっちへ振り返っていて
目が合った私に小さく微笑むと
既に歩き出している同期の後を
駆け足で追いかけていった
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作者名：ami
| 作成日時：2013年7月19日 13時
