深愛6 ページ6
「はじめまして、水無月です」
翌日、予定通り三宅さんの代わりに
あの女性がやって来た
「三宅さんの代理を務められるよう頑張りますので、よろしくお願い致します」
「よろしくねー(笑)」
「よろしくお願いします...(笑)」
何だろう...
名は体を表すって言葉があるけど
目の前で深々とお辞儀をした彼女は
その名の通りどこか凛としていて美しい
水無月 唯 さん...
"唯" なんて、先生も付き合っていた頃は
彼女を名前で呼んでいたのかな...
先生の甘い声が甦る
「・・・・」
「じゃあとりあえず簡単に案内するねー」
「お願いします」
・・・ハッ！
フッと顔を掠める空気の流れに気付き
我に返った
院内を案内する加藤さんと水無月さんが
横を通り過ぎたのだ
いけない、いけない！
私も支度に取り掛からないと
...ポンッ
「...(笑)」
その時、通りすがりに先生が
私の肩に手を置き優しく微笑んだ
...先生
ポケットに手を突っ込み
院長室へ向かう先生の後ろ姿を見ながら
昨夜の言葉を思い出す
"俺にはAだけだから"
大丈夫、先生が今付き合っているのは私
もっと自信を持たないと
.
だけど診療開始早々
早くもその自信を打ち砕かれた
なぜって、二人があまりにもお似合いすぎるから
治療を進める先生を
的確にサポートする水無月さん
もちろん三宅さんも加藤さんも
流石歯科衛生士だけあって、私と違い
完璧に先生をサポートしているわけだけど
...何か、違う
私がそういう目で二人を見ているからか
二人を包む空気が他と違って見える
おまけに
「ねぇAちゃん
あの新しく入った人と先生、何かお似合いじゃない？」
たった今二人から治療をして貰った患者さんから
受付でそんな事を言われる始末
「...え」
「先生もいい年だし
もしかするともしかするかもね...ふふ(笑)」
年配の、明るく話好きな患者さんで
私の事も"Aちゃん"なんて呼んでくれて
いつもはその気さくな態度に
和む自分がいるんだけど
今は上手く笑えているかもわからない
...やっぱり
他の人から見ても二人はお似合いなんだ
「お大事にどうぞ...(笑)」
でも、こんなのはまだ序の口で
次第に私は
先生との別れを本気で意識するようになる
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神鹿(プロフ) - 見つけられました！ありがとうございます！ (2021年9月2日 23時) (
レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - 神鹿さん» 神鹿さん、私の作品ページから飛べませんか？出来ないようであれば神鹿さんの設定R18作品を読めるように変える必要があります。 (2021年9月2日 8時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
神鹿(プロフ) - スミマセンが 別部屋へは どうやったら読みに行けますか？ (2021年9月1日 22時) (レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - はるさん» はるさん、嬉しいお言葉のオンパレード！感激です。長らく放置していて気がかりだったお話を完結できて、私もほっとしています。一緒に楽しんで下さり、こちらこそありがとうございました。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 最後まで、ドキドキしながら読ませて頂きました。ありがとうございました。amiさんの言葉使いが大好きでした。終わり方も、ほっとする？爽やかな？心が明るくなる様なエンディングで、何度も読み返したい作品です。本当にありがとうございました。 (2021年8月30日 10時) (レス) id: 533b71ddc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ami
| 作成日時：2017年9月18日 12時
