深愛39 ページ39
翌日、今日も朝から小雨がパラつき
少しだけ憂鬱になりながら
診療室で開院前の支度をしていると
「おはようAちゃん
今日も可愛いねぇ〜」
出勤してきた伊勢谷先生に声を掛けられた
「...おはようございます」
毎回、軽いノリでされるこの挨拶が苦手
だから失礼を承知で
作業台から顔を上げず、会釈のみでやり過ごす
...ん？どうしたんだろう
いつもなら「今日もよろしくね！」なんて
軽くボディタッチをしてから
他のスタッフのところへ行くのに
今日はずっと隣にいたまま
「ねぇ...」
「え...」
突然、耳元で囁かれてゾクッとした
「話があるんだけど、シム先生の事で...」
...え？シム先生？
その名前を聞き、直ぐ様顔を上げると
不適な笑みを浮かべる伊勢谷先生がいた
「...ッ」
ふわっとした無造作ヘアの下
目の奥が少しも笑っていないその笑顔に
堪らず悪寒が走る
色白で、鼻筋も通っていて
切れ長の目
顔の造りが綺麗なだけに
余計不気味に見えてくる
「おはよーAちゃん！」
その時、妹尾さんが出勤してきて
ハッと我に返った
「...あ、おはようございます」
「ん？どうしたの？
顔色が悪いみたいだけど」
「いえ、大丈夫です...」
「そぉ？」
私と先生の間に立ち
先生の視線を遮ってくれる
「ん、あれ？伊勢谷先生いたんですか？
やだ、おはようございます」
その上嫌味で応戦
「ふっ...(笑)
相変わらずだね君は、おはよう」
「ちょっ、セクハラ禁止！」
去り際、二の腕をポンと触られ
憤慨する妹尾さん
「仕事終わったらね...」
それは一瞬の事だった
頭上で、妹尾さんにも気付かれない程度の
囁き声がしたのは
仕事終わったらねって...
「あぁ、姫野ちゃんおはよう
今日も眩しいね」
「はいはい、先生もね」
つまり、仕事が終わったら
話があるって事？先生の事で...
でも何で先生なの？
「もぉ、もっと優しくして！(笑)」
すっかりいつものノリに戻っている
先生の背中を見て
漠然とした不安に襲われた
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神鹿(プロフ) - 見つけられました！ありがとうございます！ (2021年9月2日 23時) (
レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - 神鹿さん» 神鹿さん、私の作品ページから飛べませんか？出来ないようであれば神鹿さんの設定R18作品を読めるように変える必要があります。 (2021年9月2日 8時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
神鹿(プロフ) - スミマセンが 別部屋へは どうやったら読みに行けますか？ (2021年9月1日 22時) (レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - はるさん» はるさん、嬉しいお言葉のオンパレード！感激です。長らく放置していて気がかりだったお話を完結できて、私もほっとしています。一緒に楽しんで下さり、こちらこそありがとうございました。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 最後まで、ドキドキしながら読ませて頂きました。ありがとうございました。amiさんの言葉使いが大好きでした。終わり方も、ほっとする？爽やかな？心が明るくなる様なエンディングで、何度も読み返したい作品です。本当にありがとうございました。 (2021年8月30日 10時) (レス) id: 533b71ddc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ami
| 作成日時：2017年9月18日 12時
