深愛26 ページ26
「ちょっと、聞いてもいいかな」
そしてその日の午後
診療中の隙を見つけて早速本人に確かめてみた
「はい、何でしょう」
受付で事務作業をしていた水無月さんが
入り口に来た私を振り返る
ちなみにAちゃんは診療中
「知り合いの衛生士から聞いたんだけど」
もちろんこれも嘘
あくまで私は部外者でいないと
こんな狭い職場
皆が皆やりにくくてしょうがないから
「水無月さんて
先生と付き合ってたの？」
思えば、Aちゃんの様子が
どことなくおかしくなったのは
水無月さんが来てから
彼女も彼女で
最近では意味深な視線で
先生を見つめているのを見かけるし
「...付き合ってましたよ」
やっぱり...
「もしかして
原川さんに何か言われました？」
「いや、そうじゃないけど」
なぁんだ、何もかもお見通しじゃない
でも、これだけは誤解のないように言わないと
「Aちゃんは
そんな事するような子じゃないし、ただ心配で」
チラッと診療室を振り返る
粛々と診療に当たるAちゃんと先生の二人
「...確かに、心配ですね」
どうやら水無月さんも
Aちゃんの異変に気付いていたらしい
まぁ狭い職場だから？
当然といえば当然だけど
心当たりもあるだろうし
「でも」
そう言って水無月さんが真っ直ぐ私を見た
「原川さんは原川さん、私とは違います」
要するに、気にするなって事？
でも何度も言うけどこんな狭い職場
私も知らずに
不安を煽るような事言っちゃったし
気にするなって言う方が無理なんじゃ
「はぁ...」
思わず零れたため息
クルッと前を向き直した水無月さんには
届いてないみたいでセーフだけど
トボトボと診療室へ戻りながら考える
それにしても水無月さん
何であんな言い方したんだろ
自分とは違うなんて
言い方にちょっとトゲもあったし
そもそも意味深な視線だって
一体二人の
あーモンモンする
でも...
一番辛いのは多分Aちゃん
今も一心に先生のサポートをしているけど
きっと心の中は不安や悲しみでいっぱいなはず
じゃなきゃあんな風に泣いたりしない
事実を知った今
私に出来るのは
気持ちに寄り添う事くらいなんだけど
あー三宅さん！
早く戻ってきて！！(泣)
.
そして数日後
私はAちゃんから
思わぬ事を頼まれる事となる
「誰か知り合いで
歯科助手になれる人いませんか？」って
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神鹿(プロフ) - 見つけられました！ありがとうございます！ (2021年9月2日 23時) (
レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - 神鹿さん» 神鹿さん、私の作品ページから飛べませんか？出来ないようであれば神鹿さんの設定R18作品を読めるように変える必要があります。 (2021年9月2日 8時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
神鹿(プロフ) - スミマセンが 別部屋へは どうやったら読みに行けますか？ (2021年9月1日 22時) (レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - はるさん» はるさん、嬉しいお言葉のオンパレード！感激です。長らく放置していて気がかりだったお話を完結できて、私もほっとしています。一緒に楽しんで下さり、こちらこそありがとうございました。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 最後まで、ドキドキしながら読ませて頂きました。ありがとうございました。amiさんの言葉使いが大好きでした。終わり方も、ほっとする？爽やかな？心が明るくなる様なエンディングで、何度も読み返したい作品です。本当にありがとうございました。 (2021年8月30日 10時) (レス) id: 533b71ddc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ami
| 作成日時：2017年9月18日 12時
