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疑う二文字 ページ3
「...違った」
足早にバックルームを後にして向かった先
従業員トイレの個室で一人呟く
このお腹の違和感...
生理が来たと思ったのに
「はぁ...」
ため息をついてトイレを出た
毎月わりと正確にくる女の子の日
それが今月はもう
予定日を一週間以上過ぎているのに来ない
そうなると疑うのは「妊娠」の二文字
気を付けてるとはいえ
思い当たる行為はアイツとしてるし
体調もどことなくすぐれない日が続いている
妊娠検査薬で調べれば早いのはわかっている
でも今一つ買う勇気が出ない
それを手に取るのも勇気がいるし
それ以上に
結果を確かめるのに何より勇気がいる
私達はまだただの「恋人」で
アイツに至っては
まだ社会人でもない「学生」だから
本来なら好きな人と愛し合って妊娠するという
喜ばしい事が
「今の」私には不安でしかなくて...
まず第一に相談すべき相手
チャンミンに打ち明ける事すらできずにいた
「はぁ...時間だ、戻らなきゃ」
でもそれが
どれだけアイツを不安にさせているのか
それさえも考える余裕がなかった私は
それが原因で、アイツが急速に
他の女の子と親しくなっているなんて
思いもしなかった
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作者名：ami
| 作成日時：2015年11月10日 12時
