かわいいアイツ ☆Changmin☆ 可愛い彼は大学生7 (ページ9)

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気付いた事ページ9

「これじゃあ...拷問だ」

「チャンミン君
フラついてるけど体調でも悪いの？」

「クソッ！斉藤のヤツ！
いやらしい顔してAさんを見やがって...ブツブツ」

「チャンミン君？
ホントに、どうしたの...？」

「チッ！変態オヤジめ
とっとと帰れ...ブツブツ」

「さ、撮影始まるけど、大丈夫...？」

数メートル先で

こんな会話が繰り広げられている頃

ひとしきり笑った斉藤さんが

突然、こんな事を聞いてきた

「はぁー、でもこれだけ人気があると色々と大変なんじゃない？」

「大変？それって...」

「女性関係」

水の入ったグラスに口をつける斉藤さん

「女性、関係...」

「うん、研修中も大変そうだったよね」

「...あぁ」

確かに...

机に戻された斉藤さんのグラスを

ボンヤリと見つめながら

南川さんとのアレコレを思い浮かべた

「浮気とか、された事あるの？」

「いや、それはないですけど...」

撮影が始まったらしいアイツの姿を

チラッと目で追った

「けど？」

「イマイチ女心がわからない鈍チンさんみたいで...」

「プッ...鈍チンさんて、クククッ(笑)」

話の途中で斉藤さんが肩を揺らして笑い出した

その様子が

楽しそうな時間を過ごしているように見えたのか

「ねぇねぇ
チャンミン尋常じゃない汗かいてない？」

「そりゃそうでしょ？
だって、あんな暑そうなセーターにあの照明だよ？」

「そっかぁ...そうだよね」

隣のテーブルから

アイツの異常を知らせる会話が聞こえて来たけど

私は話を続けた

「キスとか...されちゃった事もあるし、告白なんかもしょっちゅうで」

「キス？」

「はい...」

そして気付いた

自分の中では

とっくに消化したはずの過去の出来事達

それがただ誰かに聞いて欲しいと思うくらいは

心の中に残っていた事に

「・・・・」

その事に気付いたのかどうかはわからないけど

「ふ～ん、キスねぇ...」

楽しそうに笑っていた斉藤さんは

どこか意味深な口調で呟いて

メイクさんに汗を拭いて貰っているアイツを

チラッと一瞥した