アイツの日記帳5 ページ26
7月○日
今日僕は髪を切った。
他の人にはなんて事ない、美容院に行って髪を切るという行為。でも、僕にとってはとても勇気がいる事。
確かにあの時
アイツの手は微かに震えていた
やっぱり、かなり不安だったんだ...
それでも髪を切ったのは、Aさんと一緒にいたかったから。夏休み中も、Aさんの顔を見たいと思ったから。
チャンミン...
その為に眼鏡もやめてコンタクトにした。
まるで別人のように変わった僕に
「すっごく似合ってるよ、チャンミン」
Aさんはそう言って笑ってくれた。
その一言が、僕に自信をくれる。勇気をくれる。
僕にとって、Aさんは確実にかけがえのない大切な友達になりつつある。
「かけがえのない友達かぁ...ふふっ(笑)」
あの頃はまだ
私もアイツを「男」として見てなかったし
そんな風に言われると、やっぱり嬉しいよね
どれどれ、続きは...？
.
その後も
夏祭りやアイツに頼まれて付き合った買い物など
懐かしい思い出が
アイツの日記帳には綴られていて
中には私の元カレが
どんな人なのかを知りたがっていたり
私に付き合おうと言ったてつやさんの事を
「そんな事軽々しく口にするなんて信じられない！」
と非難していたり...
アイツの恋心を
匂わすような事も書いてあるんだけど
この時点ではまだ
私はアイツにとって友達のようだ
「あ...」
そんな中、アイツの日記帳には
私をドキッとさせる「レイ」の文字が
再び並ぶようになった
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作者名：ami
| 作成日時：2015年6月27日 10時
