僕が彼氏でごめんね ページ37
俯き、声を殺して泣く南川さん
「ごめん、南川さん...。
僕南川さんの気持ち、全然気付いてな・・・」
「好きだって知ってたら...」
「え...」
「好きだって知ってたら
あんな事しなかった...？」
俯いていた南川さんがゆっくり顔を上げた
「南川さん...？」
「私の事、ただの友達だと思ってるからあんな事したのかもしれないけど、好きじゃないなら...私の事好きじゃないなら、あんな事しないで欲しかった...！！」
そんな...僕はただ
苦しむ南川さんを何とかしてあげたくて
「帰って...帰ってよっ！！」
泣きながら
Aさんと同じ事を叫んだ南川さんは
両手で思いきり僕を突き飛ばし
バタンッ！
勢いよく玄関のドアを閉めた
...どーして？
僕が、全部悪いの...？
南川さんの気持ちに気付けずに
あんな事したから...
でも、僕にとったら
南川さんは大事な友達の一人で...
「・・・全部、僕のせい」
僕がもっとしっかりしてれば
Aさんを泣かせる事はなかった...？
「Aさん...」
もうずっと、涙が止まらない
Aさんの泣き叫ぶ声が
耳から離れない
ごめんね...
「Aさん...」
こんな、情けないヤツが彼氏で...
でも昨夜はああするしか
他に何も思い浮かばなかったんだ
「ごめんね...Aさん」
嘘つきで...
「嘘つきでごめんね...？Aさん」
Aさんの反応が怖くて
言えなかったんだ...
「ごめんね、Aさん...ごめん」
僕は泣きながら
何度もAさんに謝りながら
家へ帰った
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作者名：ami
| 作成日時：2015年3月28日 22時
