こんなにも幸せだから ページ25
「じゃあ、俺はリビングにいるから」
隼人がそう言って
アイツの部屋を出て行ったのを聞いて
私は口を開いた
「もしもし？チャンミン？」
「・・・・」
相当怒ってるのかな
返事がない
いつもと様子が違うアイツが少し怖くて
「あの...ごめんね？」
声が震えてしまう
それでも謝った
「写真を断れなかった事も...
間違って送っちゃった事も...全部、ごめんね...？」
悪いのは全部私だから
「・・・・」
アイツはやっぱり何も言わなかったけど
電話越しに聞こえるアイツの息遣いが
微かに震えてるのがわかった
その、微かに震える息遣いを聞いた瞬間
それまで感じていた恐怖も罪悪感も
全てが消えて
残ったのは、たったひとつだけ
「...チャンミン、好きだよ？」
チャンミンを好きな気持ち
ただそれだけ
「・・・・」
許して欲しくて言った訳じゃない
微かに聞こえるその息遣いさえも愛しくて
自然と、口から零れただけ
「会いたいな...」
ポツリ呟いた次の瞬間
「...僕だって
僕だって会いたいっ...」
チャンミン...
「会いたくて会いたくて堪らなくてっ...
もう、頭がおかしくなりそう...ッ！」
ずっと黙っていたアイツが
泣きながら気持ちを吐き出した
そのいかにもアイツらしい
必死な声を聞いていたら
「うんっ...」
泣くつもりなんてなかったのに
気付いたら涙がポロポロ零れていた
「ゴールデンウィーク...
会ったら一秒だってっ...離しませんよ？」
「うん...」
「一日中抱き合って過ごすんだからっ...」
「うん...」
「それから...Aさんは僕のものなんだって、誰が見てもわかるように体中に僕の痕をつけるからっ...」
「うん...」
「ホントに、一秒だって離さないからっ...
覚悟しててくださいね！」
「うんっ...」
他人が聞いたら鳥肌ものの
甘い甘い、バカップルな私達の会話
でも、いいんだ...
「Aさん、好きっ...！」
「うんっ...(笑)」
だってこんなにも
幸せなんだから
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作者名：ami
| 作成日時：2015年3月28日 22時
