アイツと旅行10 ページ10
「はぁ〜、気持ちよかったぁ(笑)」
案の定、ただ温泉に浸かるだけでは
許してくれなかったアイツは
「夕飯食べたら
また入りましょうね(笑)」
そのツヤツヤのほっぺを
ほんのり赤くさせて満足顔
一方私は寝不足(さっき気付いた)な上に
た〜っぷりアイツに愛されて
今日一番のぐったり顔
もう、動けないかも...
窓際のカウチの上、目を閉じ休む
そんな私の前髪を
ふわっとかき上げながら
「大丈夫ですか？
ちょっとのぼせちゃいましたかね...」
・・・って
お前のせいだろ、お前の！
はぁ...
すると突然
「そうだAさん、ここに来て？」
そう言って畳の上に座ったアイツが
あぐらを組んだ脚の上を
ポンポン！と両手で叩いた
「ほら、早く(笑)」
「...うん」
満面の笑みに誘われるまま
ヨロヨロ〜っとアイツの側に行くと
グイッ...！
「うわっ...！」
強引に腕を引っ張られ
バランスを崩した所を
ふわっとアイツに優しく抱きとめられた
「ふふっ、捕まえた！(笑)」
嬉しそうに目を細め
腕の中の私を見下ろすアイツ
チャンミン...
そんなに嬉しそうに笑って
可愛い顔
でも...
「Aさん...」
はだけた浴衣の中にチラッと見える胸板は
アンバランスな程逞しくて
すごく男らしい
それから...
「少し休んで下さい。
こうしててあげますから...(笑)」
優しい声で私の髪を撫でてくれる手は
大きくてあったかくて
これ以上ないくらいの安心感を
私に与えてくれる
「チャンミン...好き」
チャンミンを形作るすべてが
大好き...
「僕も大好きですよ...」
日暮の鳴き声が
微かに聞こえる部屋で
「好きで好きで
どうしようもないくらい好きです...」
ちゅっ...
見下ろす私に幸せそうに微笑む
大好きなアイツの顔を見ながら
スゥ...
私は少しだけ眠りについた
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作者名：ami
| 作成日時：2014年9月25日 15時
