だから、言ったでしょ？ ページ31
その後も、いつまで経っても涙が止まらない私に
ゆっくり話を聞いてあげるからと
私を自分の家へ連れて行った隼人
「アイツが心変わりねぇ...
う〜ん、それはないんじゃないかなぁ」
全てを聞いてそう言った
「でも、確かに富永さんの事可愛いって、ホントにそう思ってるって言ったんだよ？それに...」
「それに？」
「連絡だってないし...
初めて会った時から様子がおかしかったし...」
「おかしかったねぇ」
「うん...」
ベッドに腰掛けている私を
勉強机の椅子に座っている隼人が
じっと見つめてきた
「...なに？」
「なぁ、ちぃ」
「なに？」
「アイツと一度ちゃんと話そう」
「えっ...」
話す...？
「ちぃは全部状況からそう判断してるだけで、肝心のアイツの気持ちはちゃんと聞いてない」
「そう言われれば確かにそうだけど...」
怖い...
もしホントに心変わりだったら
私はどうすればいいの？
こんなに、アイツが好きなのに...
「・・・・」
「よし！決まり！
今からアイツをここに呼ぼう」
「えっ、今から！？」
ちょっと待って、心の準備が！
ケータイを手にした隼人を
慌てて止めようとしたその時
「隼人〜
チャンミン君が来たわよ〜」
階下からそう叫ぶ隼人のお母さんの声がして
「グッドタイミング！」
親指を立てて笑った隼人が
すぐに部屋を出ていった
・・・ヤダ！
どうしよう！心の準備が...！
突然すぎる展開に私がとった行動は・・・
よし、ここだ！
ひとまずどこかに隠れる事
ドキドキと高鳴る心臓の音を感じながら
ベッドと壁の隙間に
タオルケットを被り身を潜めた
タンタンタンッ...
すぐに階段を上ってくる足音が聞こえて
「ちょうどよかった。
今お前に電話しようと思ってたんだ」
隼人とアイツが部屋に入ってきた
「実は・・・アレ？どこ行った？」
私がいなくなって困惑する隼人
「隼人、どうしよう僕...」
そんな隼人を他所にアイツが口を開いた
「えっ？どうしようって何が？
...てゆーか、おかしいなぁ」
隼人ごめん...
「...キスしちゃった」
えっ...「えっ...」
「Aさん以外の人と...
キスしちゃった...」
...キ、ス？
「チャンミン、お前...」
「ねぇ隼人、僕どうすればいい...？」
...だから、言ったでしょ？隼人
「どうすればいい...？」
アイツは
心変わりをしてるって
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作者名：ami
| 作成日時：2014年9月25日 15時
