アイツに甘える3 ページ39
「Aさんと一緒に食べようと思って、まだご飯食べてないんですよ(笑)」
私の隣でルンルンなアイツと手を繋いで歩き
途中のコンビニで夕飯を買って
「「ただいま〜(笑)」」
二人声を揃えて家に入った
買ってきた物を
早速リビングのテーブルの上に並べていると
「お茶でいいですよね」
アイツがキッチンへ入っていった
「うん」
アイツの姿を追っていた視線を元に戻す途中
目に入ったソファ
その瞬間
"A...これは？気持ちいい？"
昨夜のアイツが脳裏に蘇って
カァッ...///
顔が熱くなった
やだやだ！
何思い出してるの！
「お待たせAさん」
ビクッ！
「ん？どうしたんですか？」
まさか昨夜の事を思い出してたなんて
言えるはずもなく慌てて誤魔化した
「な、なんでもないよっ...！
それよりお腹ペコペコ、早く食べよ」
「そうですね(笑)」
「うんっ」
・・・ヤバイ
さっきいい感じでテンションが上がったのに
変にドキドキしちゃって
もう、既にこの先
どう甘えたらいいかわからない
どうしよう...
「いただきまーす(笑)」
私の胸の内など知る由もないアイツは
目の前で幸せそうな顔をしておにぎりを頬張った
「うん！おいしい(笑)」
そんなハムスターなアイツを
チラッチラ窺いながら
味なんて全くわからないサンドイッチを口に運ぶ
「そう言えばAさん」
「...ん？」
「昨夜言い忘れたんですけど」
昨夜...
カァッ...///
「ん？何赤くなってるんですか？」
「なっ、なんでもないよ、それで？」
あぁ、もうヤダ...
「実は僕、来週からモデルの仕事が始まるんです」
「そうなんだ」
「はい...」
いよいよか
「それで...」
ん？何言いずらそうにしてるんだろう
「仕事内容なんですけど...
女性向けのファッション誌の撮影なんです」
「え、そうなの？」
「はい...それでその...モデルさんの、デートの相手役みたいなんです」
え...デートの相手役？
聞いた瞬間、火照っていた顔が
急に熱を失っていくのがわかった
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作者名：ami
| 作成日時：2014年3月21日 0時
