大好きだよ ページ22
結局
「Aさん
そんな隅にいないでこっちに来てください」
アイツと一緒の湯船に浸かっている
ダメダメな私
そんな事言われたって
「恥ずかしくて無理！」
「はぁ...」
あからさまなため息
ため息ついたって
恥ずかしいものは恥ずかしいの！
すると
「わかりました」
そう言ったアイツが
ザバァッ！
惜しげもなく
逞しい体を見せつけるように立ち上がった
「！！！」
突然の事にビックリして
アイツの体から目が離せなかった私
そんな私の視線なんて何処吹く風なアイツは
ドアを開け
パチン...
バスルームの電気を消し再びこっちに戻ってきた
「これならいいですよね？」
脱衣所の明かりがついてるから
真っ暗ではないけど
さっきよりはマシかな...？
だけどやっぱり恥ずかしい
キュッ...
体を隠すようにきつく膝を抱え直した
「Aさん...こっちに来て？」
すると小首を傾げたアイツが
とびきり甘い声で私を呼んだ
そんな声で呼ばれたら
断るなんてできない
「うん...」
ドキドキドキドキ...
胸の前で重ねた両手に
激しい鼓動を感じながら
お湯から体が出ないよう
ゆっくりアイツに近付いた
「やっと来てくれた(笑)」
私の腰に腕を回し
アイツは右目を細めて心底嬉しそうに笑った
チャンミン...
「...好き」
思わず口から零れた想い
それを聞いて
私の頬に触れようとしていた
アイツの手が止まった
「Aさん...」
だからその手を掴んで自分の頬に当て
「チャンミン、大好き...」
アイツが求めていた言葉を
もう一度繰り返した
アイツの瞳に
みるみる溜まっていくキレイな涙
「チャンミン...大好きだよ？」
「ホントに...？」
「うん...」
「Aさんが僕を想って苦しんでるのに
そんな事に少しも気付かない子供っぽい僕でも...？」
「うん...好き」
「こうやって...Aさんに甘えてばかりの
子供っぽい僕でも？」
さっきから子供っぽい子供っぽいって
そんな事気にしてたの？
不安そうに下がったアイツの眉毛
...チャンミン！
想いが溢れて
「どんなチャンミンでも」
「A...」
「大好き！」
目の前でポロポロと涙を零し
泣いているアイツと一緒に
「大好きだよ...？(笑)」
泣きながら笑った
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作者名：ami
| 作成日時：2014年3月21日 0時
