ちぃの事になると ページ3
「オフクロ、上がったけど」
「はい、は〜い♪」
風呂上がり
自分の部屋でゆっくり寛いでいたら
「隼人...今夜泊めて」
突然、チャンミンがやって来た
「相変わらず格好いいわねぇ。
いくらでも泊まっていっていいわよ。なんならここに住む？(笑)」
なんてオフクロに言われ
ニコニコしながら
俺の部屋へ入って来たチャンミン
入るなりがっくり項垂れて
崩れるようにテーブルに突っ伏した
「どうしたんだよ？」
「...Aさんと」
「ちぃと？」
「もう2日も会ってない...」
・・・は？2日？
「しかもっ！」
しかも？
「今夜は同期の家にお泊まりだって...」
「別にいいだろ？泊まるくらい」
「よくないっ！」
「なんで？」
「僕の知らないAさんが
どんどん増えていく...」
...は？
「これ以上僕の知らないAさんが増えていくなんて...そんなのヤダ」
「お前...」
「はぁ、Aさん...」
ちぃの事になると
相変わらずだな
社会人と大学生
お互い知らない世界が増えていくのは
仕方のない事なんじゃない？
「おまけに、はぁ...」
「おまけに何だよ？」
「なんだかAさんが冷たい気がするんだ...」
「例えば？」
「僕の事、好きって言ってくれない...」
そう言うなり重ねた手の上に顎を乗せて
深いため息をつく俺の親友
「はぁ...」
「好きって言ってくれないねぇ」
ちぃのことだ
「何か理由があるんじゃない？」
「理由、理由...なんだろう」
「・・・・」
「ねぇ隼人、何だと思う？」
「そんなの俺が知るか！」
「そうだよね、はぁ...」
「ちぃに聞いてみれば？」
「怖くてできない...」
どうした？
なんだかずいぶん弱気だな
「...ハッ！！」
すると突然
チャンミンが勢いよく顔を上げた
なんだ？
「そうだ！やっぱり明日の朝
仕事前に駅で待ち伏せして聞いてみよ！」
「・・・・」
待ち伏せって...
それって彼氏がする事か？
「この間そうしたら上手くいったし」
この間って...
そんなにしょちゅう待ち伏せしてるの？
「うん！それがイイ！そうしよっ！」
「...ねぇ」
「なに？」
ご機嫌のところ悪いけど
「お前、一歩間違えるとストーカーだぞ？」
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作者名：ami
| 作成日時：2014年3月21日 0時
