電話の向こう ページ37
その日の仕事終わり、あやに誘われ
先輩社員のみほさんから教えて貰った
美味しいと評判の店に足を運んだ
いくつか料理を頼み
二人でつつきながら
慣れない仕事の愚痴や、逆に楽しかった事
社内の噂話なんかをして楽しい時間を過ごした
.
「ちょっと寄りたい所があるから」
食事が終わり
そう言うあやと店の前で別れ
楽しい気分のまま駅への道を歩いた
その途中、ふと目に留まった
格好よくポーズを決めたモデルのポスター
モデルかぁ...
何だかアイツの声が聞きたくなり
電話を手にすると
RRR...
なんといいタイミング！
アイツから電話が掛かってきた
「もしもし？チャンミン？(笑)」
「アレ？電話に出るの早いですね」
「うん、ちょうど私もチャンミンに電話しようと思ってたの(笑)」
「ホントですか！(笑)」
嬉しそうなアイツの声
電話の向こうで
右目を細めているアイツが浮かんだ
「うん(笑)」
「僕もAさんの声が聞きたくて(笑)」
「ふふっ(笑)」
嬉しいな
「何だか騒がしいけど
まだ家に帰ってないんですか？」
「うん、仕事の帰りにあやとご飯食べに行ったの」
「そうなんですか」
「すっごく美味しいから今度一緒に行こ？」
「はいっ！(笑)」
嬉しそうな声
子供みたい(笑)
「チャンミンは今家？」
「はい」
「何してたの？」
「それが・・・」
「ねぇ、シム君」
えっ...
その時電話の向こうから
女の子の声が聞こえてきた
「ジュースこぼしちゃったんだけど
タオル、どこかな？」
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作者名：ami
| 作成日時：2014年2月1日 23時
