彼女の呟き ページ35
「えっ...」
どうして？
「だってもう約束したんでしょ？」
「そうですけど...」
Aさんは
僕に会いたくないの？
「それなら、ね？」
「・・・・」
僕はイヤだ
Aさんに会いたい
「友達は大事にしないと」
そうだけど...
でも
「・・・だ」
「えっ？」
「いやだ！！」
「...チャンミン？」
「僕はAさんに会いたい！」
一之瀬さんに何て思われても構わない
「会いたいですっ...」
「・・・・」
お願いAさん...
Aさんも
僕に会いたいって言って？
「...わかった」
「ホントですか！？」
「その代わり、ちゃんと謝りなよ？」
「はい！(笑)」
「じゃあ後でね
また電話するから(笑)」
「あ！ちょっと待って下さい！」
「なに？」
この前会った時
Aさんは"あの日"だったから
もうずっとAさんに触れてない
だから...
「今夜...僕の家に来て？」
お願いAさん
「ダメですか...？」
「...うん、わかった///」
僕のお願いに
少し照れたようなAさんの声
可愛い...
僕はルンルンで電話を切った
するといつの間に用事を済ませたのか
一之瀬さんがコンビニの前で
僕の事をじっと見つめていた
「今の電話、もしかして...彼女？」
「うん...それで悪いんだけど・・・」
「いいよ(笑)」
僕の言葉に被せるように
返事をした一之瀬さん
「...ごめんね」
「気にしないで？行こ？(笑)」
「うん...」
笑顔でそう言われ
悪いと思いつつも
足取り軽く歩き出した僕の後ろで
「彼女にはあんな甘い声出すんだ...
しかも家に来てって...」
笑っていたはずの彼女が
そんな風に呟いていたなんて
久しぶりにAさんとゆっくり過ごせる喜びに
幸せいっぱいだった僕は
少しも気付きはしなかった
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作者名：ami
| 作成日時：2014年2月1日 23時
