・・・なに？2 ページ5
じぃ〜っ...
無言で私を見つめる
クリクリとしたアイツの瞳
可愛い顔
・・・じゃなくて
なんなの...？
すると徐に口だけを動かし
モグモグモグモグ...
ゴクンッ！
頬張っていたピザを飲みこんだアイツは
神妙な面持ちで私を呼んだ
「Aさん...」
「...なに？」
何だかイヤな予感
「寝言は寝てから言って下さい」
・・・はい？
寝言は、寝て言え...？
「今夜ウチに泊まるなんて
そんなの当たり前じゃないですか」
「・・・・」
いやいやいや！
寝言を言っているのはあなただから
「何言ってるの、チャンミン。
泊まるなんてそんなのムリだよ」
「どうしてですか？」
「どうしてって急だし...」
これでも一応嫁入り前
いきなりお泊まりなんてそんなのムリ
「急って...社会人になったのにぃ？」
「うん」
私が頷くと
「そうか...ムリか...」
アイツは力なくそう言って
なで肩を更に落とし
がっくり項垂れてしまった
チャンミン...
「ごめんね？」
「・・・・」
しばらく無言で俯いていたアイツ
「...わかりました」
そのままボソッと呟くと
バッ...！
突然勢いよく顔を上げた
今度は一体
・・・なに？
「それならAさん」
「うん」
「少しでも長く一緒にいられるように...」
ように？
「早く食べましょう！」
・・・はい？
さっきまでとは打って変わって
アイツはものすごいスピードで
ピザを頬張り始めた
モグモグモグモグ！
モグモグモグモグ...
せっかくの美味しいピザ
もっと味わって食べればいいのに
「お待たせ致しました(笑)」
そうこうしている内に
心のオアシス(←しつこい)
アサヒさんによって運ばれてきた私のパスタ
もちろんそれは
「Aしゃんもはやく...ゴフォッ！
してくだしゃぁいっ！」
「う、うん...」
咳き込むアイツに何度も急かされ
味わう事もないまま
私の胃袋へと収まっていった
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作者名：ami
| 作成日時：2014年2月1日 23時
