キャンパスデート4 ページ18
「そう言えばチャンミン
この間電話で言ってた"飲み歩きサークル"だっけ？」
「・・・Aさん」
「ん？」
この声もしかして、間違えた？
「"食べ歩き！サークル"です」
やっぱり...
テヘヘ...(笑)
「僕はまだ未成年ですよ？
飲み歩けるわけないでしょう？」
「そうだったね...ははは(笑)」
実はあの電話
あまりに眠すぎて半分寝てたなんて
電話の向こうで楽しそうにしてたアイツには
またまた口が裂けても言えない
「僕はAさんの言うことなら
一字一句聞き間違えることはないのに...ブツブツ」
何だかアイツはブツブツ言ってるけど
ここはひとつ気を取り直して
「そう！その"食べ歩きサークル"なんだけど」
「ホントに僕の事好きなんですかぁ...ブツブツ...」
「入ることにしたの？」
「はい...ブツブツ」
「ホントに！」
よかった！
コレでもしかしたら
仲のいい友達ができるかもしれないよね
「ふふっ、チャンミンまずは第一歩だね(笑)」
「悔しいから飲んじゃおうかな...ブツブツ...」
「頑張ったね(笑)」
嬉しくて一人ニヤニヤ笑っていると
...ん？何だろう
今の今までブツブツ言っていたアイツから
痛い程の視線を感じた
な、なに...？
恐る恐るアイツの方を向く
じぃ〜っ...
案の定こっちを凝視するアイツと目が合った
何だか聞くのが怖いけど一応
「...チャンミン、どうしたの？」
「Aさん」
「なに？」
「どうして僕が頑張ったってわかるんですか？」
どうしてって
「だってこの前、人見知りだから友達ができるか不安だって...チャンミンそう言ったよね？」
それを聞いたアイツは
しばらく無言で私を見つめて
「Aさんっ！」
ガバッ！！
突然私に抱きついてきた
「ちょっ、ちょっとチャンミン！」
さっきの桜並木とは違い
他の学生もいる中庭
突き刺さる様な視線を感じて慌てる私を無視し
「やっぱり大好きっ...！」
アイツは更に
ぎゅうっと力いっぱい抱き締めてきた
「そうなんです...」
もしかして...震えてる？
「たかがサークルに入るだけだけど
今の僕にとってはすごく勇気がいる事で...」
やっぱり震えてる...
「だから...Aさんに頑張ったねって言って貰えて、僕は嬉しくて堪りませんっ...」
私の腰にしがみつくように腕を回すアイツに
もう周りの目なんてどうでもよくなって
「うん、頑張ったね...」
アイツの髪をただ優しく
繰り返し撫でてやった
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作者名：ami
| 作成日時：2014年2月1日 23時
