負けたくない9 ページ17
ずっと心に引っ掛かっていた気持ち
それを吐き出した事で
再び涙がバカみたいに溢れた
ボロボロと大粒の涙を流す私を
同じように涙を流しながら
優しく抱き締めるアイツ
「ごめんなさいAさんっ...
ごめんなさい...」
「...ふっ...ッ...」
「僕、Aさんに甘えてたんです。
早く帰るって言ったのに...久しぶりに皆に会ったら楽しくなっちゃって、少しくらい遅くなってもAさんなら許してくれるって...」
チャンミン...
「僕がAさんと結愛を守らなきゃいけないのに...どんな僕でも受け入れてもらえる事が嬉しくて、幸せで...勘違いしていい気になってた...」
「チャンミン...」
「ごめんなさいAさん。
Aさんの気持ちも...わかっていたようで全然わかってなかった」
そう言ってアイツは鼻をすすった
「チャンミ...」
「Aさんがそんなにツライ想いをしてたなんて...ホントに、ごめんなさい」
そこまで言うとアイツは
再び私から体を離して俯いた
前髪の奥に見える、伏せた長い睫毛が
涙で濡れてキラキラ光っている
「ねぇ、チャンミン...
チャンミンの言った通り、私はどんなチャンミンでも許してあげたくなっちゃうの...だって、チャンミンが大好きだから」
私を見上げる、涙で揺れた瞳
「だからもう、二度とあんな事はしないで？」
その大きな瞳からポロポロと涙を零しては
アイツはウンウン！と何度も頷いた
ほらね、言ってるそばから
チャンミン...
あなたが愛しくて堪らない
私はアイツの顔を両手で包み
「大好きだよ...」
仲直りのキスをそっと贈った
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作者名：ami
| 作成日時：2013年11月15日 8時
