負けたくない1 ページ9
それは一本の電話から始まった
明日の朝食用のお米を研ぎながら
そろそろ寝ようかと思っていた時
「えっ、ホームパーティーですか？」
久しぶりにアイツに
モデル仲間のヒロさんから電話が掛かってきた
「...わかりました。
その日は早番だから、仕事が終わったら少しだけ顔を出します」
電話を切ったアイツ
キッチンにいた私のところにやって来て
「Aさん...」
申し訳なさそうに眉毛を下げた
「...今度、アキさんの家でモデル仲間で集まってホームパーティーをやるらしいんですけど...久しぶりに僕にも顔を出して欲しいって誘われて...」
俯きがちに話していたアイツが
そこまで言ってチラッと私の顔色を窺った
アイツがそんな事をする
それはアキさんとアイツの間に色々あったから
一時は「熱愛発覚か！」
なんて言われていた時期もあった
「それで...ちょっとだけ顔を出すって言っちゃったんですけど、いいですか？」
アイツの様子に
少しだけイライラしてしまった私は
「いいも何も、もう行くって返事してたよね」
我ながら意地悪な言い方をしてしまった
途端に泣きそうに歪むアイツの顔
「...Aさん」
眉毛を下げて
潤んだ瞳で私を見つめている
・・・チャンミンはズルイ
私が同窓会で他の人と話をしただけで
ヤキモチを妬くせに
私がヤキモチを妬いたら
まるで私が悪いみたいに思わせるんだから
「ごめんなさい...」
ほらね...
そんな顔で謝られたら
きゅうっと胸が苦しくなって
もうちょっと困らせてみたいのに
結局
「私の方こそごめんね？意地悪な言い方して...いいよ、行ってきて」
コレだよ
毎回毎回
アイツに負けてしまう自分がイヤになる
だけど
「ありがとう、Aさん...大好き」
こんな風に囁かれて
甘えるように首筋に顔を埋められると
やっぱりアイツが可愛くて
「私も大好きだよ...」
「ホントに？」
「うん」
「じゃあ、証拠を見せて？」
「え...」
「A...」
今夜もアイツの腕の中
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 474人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ami
| 作成日時：2013年11月15日 8時
