アイツの誕生日2 ページ41
「はい、結愛いくよ〜(笑)」
膝の上に座ってる結愛の小さな手をとって
パチパチとリズムを取りながら口ずさむ
「Happy birthday to you 〜♪Happy birthday to you 〜♪Happy birthday dear チャンミーン...」
暗い部屋
ろうそくの灯りに照されたアイツの瞳が
幸せそうに揺れている
「Happy birthday to you...」
私が歌い終ると
目を瞑り何かを願うアイツ
伏せた睫毛がとても長くて
キレイ...
その長い睫毛が縁取る大きな瞳を
ゆっくり開けたアイツは
「ふぅっ...！」
勢いよくロウソクを吹き消した
「おめでとう、チャンミーン！(笑)」
再び結愛の小さな手を
パチパチ！と叩いた
ピッ...！
真っ暗になった部屋
結愛が不安にならないよう
手元に置いてあったリモコンで
すぐさま電気をつける
...ん？アレ？
目の前に座っていたはずのアイツが
いなくなっていた
「チャン・・・」
ふわっ...
次の瞬間
私の首にそっと回されたアイツの腕
アイツが後ろから
イスごと私を抱き締めていた
「...チャンミン？」
「ありがとう、A...」
私の顔のすぐ横でそう囁く
アイツの声
「結愛も、ありがとう...」
耳に響くその優しい声に
胸がきゅうっとなった
「...どういたしまして(笑)」
少しだけドキドキしながら返事をすると
「はぁ..幸せ...」
小さく呟いたアイツが
ちゅっ...
私の耳に、キスを落としてきた
「好き...」
「チャンミン...」
ちゅっ...
続いて今度はほっぺにキス
「好きだよ...」
「...うん」
ちゅうぅ〜っ！
そして最後は
唇にちょっと長めのキスをして右目を細め
「だぁ〜い好き！(笑)」
心底幸せそうに、笑った
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作者名：ami
| 作成日時：2013年10月10日 13時
