初めての外出2 ページ4
スーパーに入ってカートを取りに行った私に
「Aさん、カートはいらないですよ」
そう言ってアイツは右手でカゴを持ち
「はい(笑)」
さっきと同じように左手を差し出してきた
え...？
スーパーの中で手を繋ぐの？
そう思ったけど
「Aさんっ(笑)」
キラキラした瞳で名前を呼ばれたら
「うん(笑)」
こう答えるしかない
ちょっと、イヤかなり恥ずかしかったけど
少し寒い食料品売り場
繋いだ手がとても温かくて
「ふふっ(笑)」
思わず笑みが零れた
「お鍋が食べたいです」
というアイツの提案でお鍋の具を
「結愛は何がいいと思う？」
「ん？お肉をたくさん...って言ってますよ」
なんて、時折結愛を構いながら選んでいった
今夜は味噌ちゃんこ鍋
締めのラーメンも買いお酒コーナーへ
私は今授乳中なので飲むのはアイツだけ
「どれにしようかな〜。
結愛はどれがいいと思いまちゅか〜」
なんて結愛に聞きながら
お酒を選ぶアイツの隣で
「あっ、マロニー忘れてた」
買い忘れに気付いた
「ちょっと行ってくる」
小走りで売り場に行くと、なんと
「えっ？売り切れ？」
だけどこれがないと...
マロニーが大好きな私は
諦めきれずに店の人に頼んで持ってきて貰った
「ありがとうございます(笑)」
ルンルンでマロニー片手にアイツのところへ戻る
すると
「Aさ〜ん」
少し離れたところから私に手を振るアイツが
既にレジの方へ向かっていた
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作者名：ami
| 作成日時：2013年10月10日 13時
