同窓会2 ページ30
「A、久しぶり〜(笑)」
待ち合わせの駅で待っていると
みなが人混みの向こうから
満面の笑みでやって来た
「久しぶり〜(笑)」
みなとは結愛が生まれて
お祝いに来てくれた時以来
妊娠がわかったのはそのすぐ後で
今はちょうど安定期に入ったところ
つわりもあまりないらしく
お腹は
「少しでてきた？」
そっと触ってみる
「うん、今日結愛は預けてきたんだよね？」
「うん。うちの親、結愛が可愛くて仕方ないみたいで大喜びだったよ(笑)」
「私も会いたかったなぁ...
そう言えばシム君は大丈夫だったの？」
「それが・・・」
私が昨夜からのアイツの様子を話すと
「相変わらずね、彼」
少し呆れたようにみなは言った
「今日、何もないといいわね」
「うん...」
みながそう言う理由
それは
同窓会の会場が
なんとアイツの働いているホテルだから
ホントおかしな事にならないといいけど(我ながら失礼なヤツ)
「はぁ...」
私は小さくため息をついて
みなと一緒に電車に乗り込んだ
久しぶり会った私達
会話は途切れる事がなく
あっという間にホテルの最寄り駅に着いた
そこからは、知ってる顔がチラホラいる
シャトルバスでホテルへ向かった
「久しぶりだな...」
「そっか、Aここで働いてたんだもんね」
「うん」
少しだけ懐かしく感じるホテルに到着
アイツは休憩中なのか見当たらなかった
「いらっしゃいませ(笑)」
代わりに、面識のない新入社員が出迎えてくれ
久々のホテルへと足を踏み入れた
「いらっしゃいませ(笑)」
お客様をお迎えする声が響くロビーで
ベルデスクに立っていたのは宮本さん
「お疲れ様です(笑)」
「おぅ、竹内いらっしゃい(笑)」
早速声を掛けると
相変わらずの爽やかな笑顔で迎えてくれた
みなもいるので
宮本さんに呼ばれて顔を出してくれた皆には
手短に挨拶をして
今日の会場である2階の宴会場へと向かった
アイツはお昼休憩だったらしく
顔を合わせる事はなかった
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作者名：ami
| 作成日時：2013年10月10日 13時
