クリスマスの夜3 ページ21
「A...
クリスマスプレゼント、ちょうだい？」
枕元に真新しいクマのぬいぐるみが置かれた
ベビーベッド
結愛も寝て
静まり返った部屋に
アイツと私の吐息が小さく響く
「はぁっ、Aダメ...」
そう言って
私の上で揺れていたアイツが上体を起こした
え...
「おいで...」
体を繋げたまま私の背中を支えて
自分の方へ引き寄せるアイツ
ベッドに座るアイツの上に
跨がるように腰を下ろした私
こんな格好
恥ずかしい...
ぎゅっとアイツにしがみつくと
アイツの顔がちょうど私の胸元に収まった
大きな両手で私の背中を撫でながら
ちゅっ...
ちゅっ...
いくつもいくつも私の胸にキスを落とす
「...ッ、はぁ...」
「ねぇ...顔見せて？」
顔...？
アイツの首にしがみついていた私の顔を
そっと両手で包んだアイツは
「クリスマスプレゼント...
壊すといけないからAが自分で動いて」
そう言った
毎年クリスマスプレゼントに
私が欲しいというアイツ
そんなの無理...
小さく首を振った
「お願い...」
そんな私を
アイツは下からすがるような目で見つめてくる
そんな目で見ないで...
眉毛を下げて
うるんだ瞳で
「A...お願い」
囁くように言われたら
イヤなんて言えない
アイツの上で揺れながら
熱い唇を重ねたキスの合間に
「Aっ...」
吐息と共に呼ばれる名前
自分がAでよかったと思える瞬間
同じように感じて欲しくて
「チャンミンッ...」
私もアイツの名前を呼んだ
熱をはらんだ虚ろな瞳
赤く染まった頬に、半開きの唇
私だけが見る事ができる
アイツの男の顔
「気持ちぃ...」
ホントに？
もっと気持ちよくなって欲しくて
もっと幸せを感じて欲しくて
両手をベッドについて
顔を後ろへ反らしたアイツに
「愛してる...チャンミン」
溢れる想いを伝えた
「あっ...A、Aッ！」
震える体で
「愛してる...」
私をきつく抱き締めるアイツ
私も
「愛してるよ...」
今年のクリスマスも
心からのプレゼントを
アイツに贈った
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作者名：ami
| 作成日時：2013年10月10日 13時
