宝物 ページ2
もうすぐ生後3ヶ月になる結愛は
生まれた頃と大分顔も変わってきて
最近はよく僕に似ていると言われる
つい最近遊びに来た隼人と彰太(浅井)も
そう言っていた
特に一番似ているのは
クリクリとした目らしい
確かに、僕の赤ちゃんの頃の写真と比べても
そっくりだ
「ただいま〜」
今日も一日働いて
愛しい家族が待つ家に帰ってきた
アレ...？
いつもなら
「おかえり〜(笑)」
思わずキスしたくなっちゃう笑顔で
迎えに来てくれるAさんが来ない
今日は中番だからそんなに遅くないんたけど
「Aさん？」
結愛が寝てるかもしれないので
小声で呼びながらリビングへ向かった
いない
当然キッチンにも...
もしかして
ガチャ...
静かに寝室のドアを開けると
やっぱり...
結愛と二人、並んでベッドに寝ていた
サイドテーブルの上には空の哺乳瓶
きっと毎日慣れない育児で疲れてるんだな
スヤスヤ眠るAさんの前髪を
ふわっ...
と掻き上げ
露になった可愛らしいおでこに
ちゅっ...
「お疲れ様...」
キスをした
「・・・・」
やっぱりね(笑)
皆結愛は僕に似てるって言うけど
ホントはAさんにそっくりなんだ
だけどこれは僕しか知らないし
この先誰かに教えるつもりもない
だってAさんの寝顔を
こんな風に眺められるのは僕だけだから
「おやすみ、結愛」
ちゅっ
「おやすみ、A...」
ちゅっ
ふたつ並んだ可愛い寝顔
僕の大事な宝物
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作者名：ami
| 作成日時：2013年10月10日 13時
