新婚旅行7 ページ7
食事の後、お土産を物色しながら
あらかじめチェックしておいたお店を回った
ハワイは日本語がわりと通じると言われている
さっき入ったお店も普通に日本語が通じた
日本人観光客も多い
しかしやはりここは外国
当然だけど外国人がたくさんいて
そして彼らは
結構な割合でサングラスを掛けている
まぁ、白人系の外国人は
サングラスが必需品だったりするんだろうけど
男の人も女の人も
大抵皆様になっていて格好いい
アイツも鼻が高くて彫りが深いから
かなり似合うんじゃないかと思われる
お目当ての店に向かう途中
アイツにちょっと聞いてみた
「ねぇ、チャンミン
チャンミンはサングラスは掛けないの？」
「え？サングラスですか？」
「うん」
「う〜ん、特に興味ないですね」
「そうなんだ」
ちょっとガッカリ
モデル時代に紙面を通してならあるけど
生ではほとんど見た事ないから
サングラスを掛けたアイツを見てみたかった
あ！あの人すごく格好いい
「・・・・」
あ！ほらあの人も
「・・・・」
あっ、あの人なんて
まるでハリウッドスターみたい！
「・・・・」
アイツが急に立ち止まった
「どうしたの？チャンミン」
「...やっぱり欲しいです」
「え？何を？」
「サングラス...」
「どうして？興味ないんじゃなかったの？」
「だって、さっきからAさん
サングラスをかけた人ばっかり目で追って」
え？バレた？
「僕も買います！サングラス！」
ということでサングラスが売ってるお店へ
「Aさん、これはどうですか？」
「...うん」
「変かな...じゃあこれは？」
「...うん」
「えっ、これもダメですか？」
違うの、チャンミン...
あまりに似合いすぎてビックリしてるだけ
「じゃあこれは？」
・・・ヤバイ
「Aさん...？」
アイツが格好よすぎて...
「そんなに、変ですか...？」
あ、項垂れちゃった
「...そんな事ない」
「え...」
「サイコーに似合ってるよ！(笑)」
みるみる広がるアイツの笑顔
「ホントですか！」
「うん(笑)」
こうしてアイツはサングラスを買った
だけどサングラスを掛けて
ヤバイくらい格好よくなったアイツは
その姿には似つかわしくない弱々しい声で言った
「Aさん
僕はもう何も買えません...」
なぜってアイツが買ったサングラスは
一流ブランドのかなりお高いヤツだったから
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作者名：ami
| 作成日時：2013年9月10日 11時
