最後のコロッケは ページ9
「「「いただきま〜す」」」
食事が始まって
「う〜ん、美味い！」
「やっぱりAさんのコロッケはサイコーですね！」
競うようにコロッケを食べるアイツと幸哉
モグモグモグ・・・
もぐもぐもぐ・・・
ちょっとちょっと
私まだ1個しか食べてないんですけど
ハイペースな二人の食べっぷりに
とてもじゃないけどついていけない
「Aは料理上手だな」
「お金をとってもいいくらいです」
お互いの言葉に熱く視線を交わす二人
モグモグモグ・・・
もぐもぐもぐ・・・
モグモグモグ・・・
もぐもぐもぐ・・・
そんな二人の視線が同時に下に移った
もしかして...
視線を辿るとひとつだけ残ったコロッケ
やっぱり...
どうするんだろう
そう思っていたら
二人同時にコロッケに手を伸ばした
ほっぺにいっぱいコロッケが詰まっている
ハムスターなアイツと
同じくフグみたいにほっぺを膨らませた幸哉
果たして勝者は・・・！
ハムスターチャンミン！！
カンカンカン！！
悔しそうにアイツを睨むフグの幸哉の前で
勝ち誇った様にコロッケを掲げる
ハムスターなアイツ
おめでとぉ〜！！
・・・ってアホか！
はぁ...
心の中でため息をついてコロッケを口にした
もっと食べたかったな、コロッケ...
すると空になった小皿に
ポン！と置かれたコロッケ
隣を見るとにっこり微笑むアイツ
「ありがとう...」
こうして最後のコロッケは
私が美味しく頂いた
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作者名：ami
| 作成日時：2013年8月7日 12時
