後悔と不安と寂しさと悲しみ ページ16
「...ん」
夜中に目が覚めた私
隣にアイツはいなかった
時計を確認すると3時すぎ
もしかして帰って来てないの？
心配になってケータイを確認すると
メールが一件
-チャンミンと何かあったのか？
アイツの様子がおかしかったから気になってメールした-
隼人からだった
どうして？
隼人に相談するつもりで
一緒に飲みに行ったのかと思ったのに
しかもメールの受信は1時
もしかして
ガチャ...
やっぱり...
アイツはリビングのソファに横になっていた
私と一緒に寝るのも嫌なんだ
「チャンミン...起きて？」
声を掛けるけど反応がない
「こんな所で寝たら風邪引くよ」
肩を揺すってみた
「チャンミン起きて」
「...う、ん」
アイツが目を覚ました
でも、チラッと私を見て起き上がり
そのまま何も言わず寝室へ入ってしまった
すぐにベッドに横になったアイツ
私もその隣に横になった
「おやすみ...」
いつもなら
すぐにアイツの腕が私を抱き寄せるのに
今夜はいくら待っても
私に触れてくる事はなかった
ダメだ...
後悔と不安と寂しさと悲しみ
色んな気持ちが一緒になって涙が溢れた
それでも止まらない想いで苦しくて
「チャンミン...」
泣きながらアイツの上に跨がった
ポタポタとアイツの顔に垂れる私の涙
アイツは何も言わず
ただ目を丸くして私の事を見上げていた
「チャンミン...」
喉の奥が詰まってその先が言えない
それでもアイツに伝えたくて
掠れる声でアイツの名前を呼んだ
「チャンミ...」
そうしている内に
私の涙がアイツの唇の端にポタッと垂れた
その涙を、アイツは
ペロッと舌を出して舐め取ると
片手で私の頭を強引に引き寄せ
何も言わずにキスをしてきた
少しだけお酒の香りがする
激しいキス
チャンミン...
突然の激しいキスに何も考えられない
ただ苦しくて...息もできない
顔を離そうとしても
私の頭を押さえつけている手がそれを許さない
苦しくてアイツの胸元のパジャマを
両手で握り締めた
「...ッ...ふっ...」
私の口からも
「...はっ...ン...」
アイツの口からも
同じように吐息が漏れた
しばらくして
ようやく私の頭を押さえつけていた手が緩み
...ちゅっ
音を立てて唇を離された
目を開けると
潤んだ瞳で私を見つめるアイツの顔
お互い肩で息をしていた
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作者名：ami
| 作成日時：2013年8月7日 12時
