【鬼滅の刃】元・怪盗は運命を盗むようで

運命が１８つ ページ19

「頑張ったな、A」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

錆兎に優しく頭を、撫でられた。

顔が火照ると同時に涙が溢れ出てくる。

「ｯ、ｧ...

うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ！！！！

辛いよ痛いよ嫌だよ！！

人からものを盗みたくない！

その人の大事なものを何で盗まなくちゃいけないのさ！

けど失敗したら刺されたりするから怖いよ！

お腹を刺されたとき痛かった、哀しかった！！

あんな奴でも唯一の家族だったから！！

何回も、何回も殺されかけたけど私を育ててくれたから！！

酷いよ酷いよ酷いよ！

せっかく、せっかく紫華が修行をつけてくれたのに！！

錆兎を、真菰を、義勇達を護れる力をくれたのに、岩を斬れるようにしてくれたのは紫華なのに！！

何で殺されなきゃいけなかったんだよ！！！

護りたかったのに、いないうちに死なれてたらもう護れないじゃん！！

駄目だよ！！

綺麗な錆兎は、汚い私なんかの側にいちゃ駄目だよ！！

けどさ...

大好き。

私は錆兎のことが大大大好きなんだよ馬ぁぁぁ鹿っ！！！！」

「A！？」

そして私は自身が投下した爆弾に気づかないまま泣き疲れて眠ってしまったのだ。

その後は心地よい振動に揺られたことだけをやけに覚えている。







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