【鬼滅の刃】元・怪盗は運命を盗むようで

運命が１３つ ページ14

其れから私達は血反吐が吐くような努力をし続けた結果ついに全集中・常中を身に付けることが出来た。

そして

「４人とも、此方へ来い。」

何だろう？

「厄除の面だ。

左から錆兎、真菰、義勇、Aの分だ。」

厄除の面が、私にも...

「「「「ありがとうございます！！！」」」」

黒色に目を細めて笑っている表情。

彫られているのは紅の椿の花。

身に付けるための紐は黄金色。

夜の闇に溶け込みそうな儚い雰囲気なのに紅の椿の花が存在感を放っていて此れを導(しるべ)として夜の世界へ進めと励ましてくれているような気がして凄く嬉しかった。

最終選別は三日後。

此処からは少し遠いので明日、出発する。

だから今日は

「今日は力のつくものを食べろ。

今の時期は食った分だけ強くなるからな。」

「「「「はい！」」」」

鱗滝さんの鍋料理美味しい。

三日後には、最終選別。

「絶対に紫華の仇をとろう」ﾎﾞｿｯ

「A？」

「どうしたの？」

「今何か言ったように聞こえたんだが...」

「気のせい気のせい！」

「そうか。」

・・・錆兎の瞳はやっぱり綺麗だなぁ。

私とは、大違いだ。

錆兎の瞳を宝石とするならば私は泥にまみれ苔が生えたそこら辺の小石だ。

真菰も義勇も凄く綺麗だ。

鬼殺隊に入る時点で命の保証はない。

だけど

私は出来る限りの人達に笑っていてほしいんだ。

それが出来るなら地獄に堕とされたってずっと笑顔で耐え抜いて見せるよ。

だからどうか

大切な人の隣で心から笑ってほしい。

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