紅一点は密かに愛される。に。 (ページ37)

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黄。ページ37

　
　
　
「A、旅行行かね？二人で」

珍しく、っていうか初めてだった。

ひかるが旅行に誘ってくるなんて。

びっくりしたし、いいのかなとも思ったけど

それ以上にわたしもひかると旅行に行きたいと思ったんだ。

旅行っていうか、二人でゆっくりしたいって。

「うわ、いい部屋すぎる」

「部屋別じゃなくてよかったの？」

「えー？聞かれた覚えないけどなぁ」

「いや、なんもないけどいざ部屋に入ると、
ちょっとやべー気がしてきた」

「大丈夫だよ、誰も何も思わないって」

まぁ、俺らがしっかりしてれば大丈夫か。

って、笑いながら、ひかるは浴衣を渡してくれた。

「風呂どっち行く？
部屋の露天使うなら俺が大浴場のほう行くし」

「んー…どっちでもいいけど」

「一緒に入る？」

「そうだね、そうする？」

「ばかやろう、ふざけんな！」

「ひかるがふっかけたじゃんw」

テレながらも楽しそうに部屋を出ていったひかる

自分から言っといてノリきれないとこ、

ほんとかわいいと思う。

譲ってくれた部屋の露天風呂

ゆっくり浸かりたかったけど

早風呂のひかるが気を使わないようにと

いつもより早く上がってメッセージを入れといた。
　
　
　