紅一点は密かに愛される。に。 (ページ22)

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白。ページ22

　
　
　
「クリスマスにこんなこと聞くのは申し訳ないんだけど
今日仕事終わって予定ない人いますか」

Aちゃんが申し訳なさそうに
予定を聞いてくるもんだから思わず笑っちゃった。

予定があるかなんてそんなの。

桃「ないすー！」

赤「どうしたの、なんかあった？」

橙「答えにくいけど…ないっ！」

紫「なに、イジってる？w」

黒「俺は帰って寝る！終わり遅いから」

黄「俺もないなー」

青「あるって言いたいけどないよね、阿部ちゃん」

緑「一緒にしないでほしいけどないよ」

白「Aちゃん、そんなの聞かなくても分かるでしょw」

どういう意味だよって、失礼だろって
ツッこまれるけど、だってそうでしょ。

こんな日にオンナノコと予定いれる
バカなお兄ちゃんはいないよ
だって勘違いしちゃうじゃん相手のオンナノコが。

そんなの面倒だもんね？
割り切ったオトナな関係がちょうどいいんだもんね？

って、いつもちょっとだけ話ズレるから戻しといて。

「あのさ、家来ない？グラタン作りすぎちゃって、」

ホワイトソースをとっても大きな鍋で
めいっぱい作ったんだって、面白すぎるでしょ。

白「もちろん行く！僕がお腹いっぱい食べる！」

青「いや、グラタンなら俺が食べる」

黒「俺も！俺もグラタン食べたい！」

「あ、めめはいいよ。終わり遅いんでしょ？
帰って寝なよ、ラウとなべが食べてくれるから」

黒「ねぇ、それはちがうじゃん！
俺も行くって、Aさんひどいよ」

桃「にゃはは！めめ残念だねー、ま、俺も行くけど」

赤「じゃあ他にもなんか作ろっか
ちょっとしたパーティでもやる？」

橙「え、楽しそう！俺も手伝うわ」

黄「じゃあ俺はケーキ買ってこっかな」

紫「チキンも買おうよ、俺持ってくし」

緑「プレゼント交換とかする？」

なんて、収録が始まる前に
みんなのテンションは上がりまくっちゃって。

それはメンバー全員でパーティするからなのか
上がったことのないAちゃん家に
上がれるからなのかは分からないけど。

阿部ちゃんが言うように
プレゼント交換も楽しいだろうなって
頭の中はもう仕事終わりのことでいっぱいだった。

「めめは無理しなくていいからね」

黒「ねぇ、それわざと？
俺もAさんのグラタン食べたいし
パーティでプレゼント交換したいの！」

ぎゃあぎゃあ騒ぐめめはすっかり拗ねちゃって、
慰めるのが大変だった。

Aちゃんも最初は気遣ってのことだったのに、
途中からイジリだしちゃって。

小悪魔だなぁ、なんて、
最年少の僕でも分かっちゃうのはいかがなもんなの。
　
　
　