秩序の乱れた世界に召喚された少女の記述【Eddsworld】 (ページ10)

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第8話：ナンパ師の十八番ページ10

全員の自己紹介が終わった頃にはすっかり日が暮れていて、とりあえず今日はここで寝てとリビングのソファを貸してもらった。

泊めてもらうのは申し訳なかったので、公園のベンチで寝ると伝えたが、mattに全力で止められたので大人しくお世話になる。

『変質者が来たら迷わず金的するから大丈夫なのに…』
「そういう問題じゃないよA…夜一人なんて危ないんなんだから」
『…Mattさてはお前モテるな』

わざとらしくないナチュラルな優しさ発言は高得点。今時の男は草食が多いからね、このくらい言ってくれなきゃときめかないぞ男児諸君！！

「僕モテるよ！」と自分で言い切るMatt、うーん、ダークホース……
物凄いドヤ顔の彼を眺めていると、後ろからガｯと肩に腕を回される。何奴ｯ！？

『ぐえｯ』
「あっTord、どうしたの？」
「失礼、ちょっとこいつ借りてくな」
「えｯうん…」

返事を聞いてパｯとほどかれる腕、力強すぎるだろゴリラかよ。
咳き込みながら振り返ると、出口から顔をひょっこり出し手招きをするTord、いや早……忍者？

俊敏さを兼ね備えたゴリラなんかに反抗した日には、私の命日になるだろう。
まだ死ぬには惜しいので大人しくついて行く。

＿＿
＿

しばらく無言が続き、気まずいので何か喋ろうと思ったその時、Tordが振り返った。
何を言われるのか……と身構える。

「お前、俺とどっかで会ったことあるか？」
『何だそのナンパみたいな質問』

深刻な雰囲気の中言われた言葉はナンパの決まり文句、空気の温度差で風邪引きそう。
いたって彼は真剣な目つきだから返答に困る……

『いや会ったことないっす』
「…だよなぁ」

ガシガシと頭を搔きながら、知ってたみたいな反応をするTord、いやほんと何がしたいん……？

コーラとの関係を聞かれた時もそうだけど、意図が分からない質問されるの地味に怖いんだが。

「まぁこれからひとつ屋根の下暮らすんだ、撮って食いやしないから仲よくしてくれよ」
『あッこ、こちらこそ…？』

差し出された大きな手を戸惑いつつ握り返す、これで合ってんのか？
もし指相撲しようぜのポーズとかだったらどうしよ…(？)

「…ちっさ」
『何て？』
「いや何でも～……そういや今晩はお前の歓迎パーティーを開くらしいぞ」
『パーティー！！』

パーティーという単語に目を光らせる。あまり歓迎ムードではないと思っていたが、まさかそんなことを計画してたとは……

これは是が非でも参加しなくては(鋼の意思)