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部活終わり。
自転車を押して帰る運動部の群れに紛れて帰る男子バレー部。
西の方角には沈みかけの夕陽。
東の方角は雲ひとつない紫混じりの空が広がっている。
明日も晴れそうだと思わせる空だった。
私はくにみんの後ろを歩いている。
多分、もうすぐ、もうすぐだ。
今日はどうだ？来るか？来るか？
「あ、あの、国見くん。もしかしてなんだけど部活終わり？」
来ったぁぁぁぁ！！
これこれ！これを！待ってた！！
心の中で私の叫びが響き渡る。
今、国見くんに声をかけたのは私の友達の中で、
一番美人の『篠原明日香』だ。
ちなみに、私がなぜここまで興奮しているのかというと、それは、私がケータイ小説作家であることに関わってくる。
最近恋愛小説を書き始めたのだが、
こっそりこの二人をモデルに書かせてもらってるのだ。
文学少女で儚げな印象の『篠原明日香』。
美少年であり文武両道な『国見英』。
どう聞いてもどう見ても、
お似合いの美男美女カップル。
小説のネタにするのは申し訳ないと思っているけど、
もちろん明日香の恋は全力で応援してるし、
国見ちゃんにはバレない程度に部活で優遇してるし、
(粉末ポカリを他の部員より少し多めにしたり…)
win-winだと思うのだ。
「…へえ。篠原先輩ってすごいんですね。」
「そんなことないよ！そんなに大きな大会じゃなかったし、それに、佳作だよ！佳作！」
…どうやら二人は明日香の小説の話をしてるようだ。
明日香の文才は、同級生の中でも群を抜いて素晴らしかった。
その佳作という話も、大賞と準大賞は該当作品はなかったらしい。
つまり、捉え方によっては一位とも言えるのだ。
小説家の端くれとしては彼女の才能が羨ましいけど
友達としては誇らしいことこの上ない。
…まあ、そういうことだ。
二人は談笑を続けている。
他愛のない話をする二人の後ろ姿を見ながら、
やっぱりお似合いだと思えた。
今日はいい作品が発信できそう。
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せみ｡(プロフ) - たまごちゃんさん» 読んでくださりありがとうございます！これからもがんばります！ (2020年11月5日 13時) (
レス) id: 4768360623 (このIDを非表示/違反報告)
たまごちゃん - 国見くんの日常っぽい！オムニバス(?)楽しみにしてます(*≧∀≦*) (2020年11月4日 20時) (レス) id: 901e8bcfe8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せみ｡ | 作成日時：2020年11月3日 0時
