グラサンが6 ページ9
NO視点
彼は歩いていた。コンビニのビニール袋を手に持ちブツクサ言いながら。
『はぁ…意味わかんないよ…急いで電車に乗って行ったのに依頼って恋愛相談かよ。別に探偵社じゃなくても良くね?友達に話せば良いのに。あ、その友達がいないのか。あーあ、急いで損した。』
いや、急いで損したじゃないだろう。仕事なのだから遅刻した時点でアウトだ。
彼がビニール袋に入った金平糖の瓶を開けようとした刹那破壊音が鳴り響く。
何事かとAは辺りを見回す。
恐らくそこの裏路地だろう。仕事柄このような事態は無視することが出来ない為彼は急いで向かう。
彼が角からひょこっと顔を出して見てみると、綺麗な毛並みを持った小型トラックほどの大きさの白虎、そして黒い大きなドラゴンの手のような物が今にも衝突しそうだった。
彼は
(((ほーーーーーん、流石魔都横浜、とうとう異能力の喧嘩までもそこら辺で起こるようになったのか)))
…相変わらずの様だ
彼は気づいていない
白虎が中島だと言う事。谷崎、ナオミが奥で瀕死の状態で倒れている事。芥川が中島を生捕にしようとしていることを。
そして忘れてはいけない。今にも白虎と黒い手が衝突しそうになっているこの状況!
(((ヤッベ止めないとこれ人死ぬんじゃね)))
彼が飛び出すより早く声が聞こえた。
「はぁーい、そこまで〜」
それはこの場に似合わない明るい声だった
男が触れた部分から衝突寸前だった異能が解けて行く
Aは瞬間的に理解した。此奴は、この男は、前職不明の先輩、太宰治だということを。
Aは今飛び出すのもアレなので異能で盗み聞き((ゲフンゲフン情報を集めることにした。
太宰らが話していた内容をまとめるとこうだ
太宰は樋口の計画を見抜いていた→盗聴器を仕掛ける→中島がヤバそうになったら助けに向かう⇦今ココ
樋口は勿論焦る
「待ちなさい!生きて返す訳には」
「やめろ樋口お前では勝てぬ」
芥川が制する
「太宰さん、今回は退きましょう。しかし人虎の首は僕らマフィアが頂く。」
Aは眉を顰める
「なんで?」
「簡単な事、その人虎には闇市で70億の懸賞金が懸かっている。」
70億といえば裏社会を牛耳ってもお釣り…いや、牛耳る時に使った額とほとんど同じ額がまだ手持ちに残る。
「もし人虎を渡さぬなら…」
「戦争かい?探偵社と?いいねぇ元気で。やってみ給えよ___やれる物なら」
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三原色 - あぁあ!@眠る猫 さん誤字報告ありがとうございますうぅ!お返事遅くなってしまい申し訳ありません。エリスちゃんの名前間違えるとか森さんに殺られる…アノ、私の返信の仕方絶対間違えてると思うのですがお手柔らかに…これからもこの小説を宜しくお願いします💪 (2023年2月20日 20時) (レス) id: 13a7bfbe40 (このIDを非表示/違反報告)
眠る猫 - 22話のエリスちゃんの名前がアリスちゃんになっています,,,あ、な、なんか私なんかがすいません!!楽しんで読ませてもらってます!! (2023年2月16日 19時) (レス) @page27 id: cd1a79a794 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三原色 | 作成日時:2022年12月4日 17時