グラサンが1 ページ3
Aは困惑していた。
理由は簡単、現在進行形で与謝野女医に黒服、黒マスクを渡され爆弾魔と化した谷崎の横に座らされている。
説明を求める視線がサングラス越しにでも伝わる。
ー遡る事数時間前
志賀Aは電車に揺られていた。先程ある会社のお偉いさんの5泊4日の護衛が終わり帰宅中だ。
探偵社につき、慣れた手つきでドアを押す。
社員と軽い挨拶を交わす。
社に足を踏み入れるのが速いか、国木田が話し出すのが速いか…まぁ、それはどうでもいい。
国木田はこう言った
「昨日太宰の唐変木が災害指定猛獣の小僧を入社させるなどといいよった。試験の内容は決まっている。さっさと着替えろ。」
勿論Aは全力で首を横に振った。それはもう愛用のサングラスが飛んでいくのでは無いかと言うほどに。
だが国木田はこうも言った
「上手くやれば金平糖1週間分奢ってやる。」
『…。』
・
・
・
。
「……。よし、無言は了承と受け取った。与謝野女医の所に行ってこい。お前は谷崎に合わせていたらいい。」
谷崎くんも巻き込まれていたのか…こう思ったのはここだけの話し。
そして流れに流されるまま冒頭に戻る。
A(((いや、遡って考えてみてもよく分からんな。)))
という事で彼と谷崎は入り口から見える机で爆弾魔と化している。
国木田、こちらに向かってきた。
「おい、落ち着け少年。」
「来るなァ!吹き飛ばすよ!」
谷崎、迫真の演技である。
『そうだぞー、これ以上近づいたらこのJKごと…否、このフロアごとドカーン‼︎だぞ?』
無理矢理爆弾魔役をやらされているA、意外と乗り気のようだ。
おお、悪い顔をしている。
と、ココで噂の人食い虎こと中島敦がへんぴな歩き方でやってきた。
「ぼぼ僕は騒ぎを聞きつけた一般市民ですっ!いい生きていればいい事あるよ!」
「誰だか知らないが無責任に云うな!」
2人が話している間彼は思った。
(((黒服、グラサン、黒マスクって爆弾魔というより強盗じゃね?)))
彼が目線を谷崎に向けると中島が何時の間にか谷崎の前にいたようで、同情心丸出しの目でこう言っていた。
「虫けらだって生きている!ね?だから爆弾捨てて一緒に仕事さがそう?」
「え、いやボクは別にそう言うのでは」
ヘタレの谷崎、中島の圧に負けている。
流石のグラサン野郎Aでも中島の勢いには少し、いいや、大分引いたようだ。
76人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三原色 - あぁあ!@眠る猫 さん誤字報告ありがとうございますうぅ!お返事遅くなってしまい申し訳ありません。エリスちゃんの名前間違えるとか森さんに殺られる…アノ、私の返信の仕方絶対間違えてると思うのですがお手柔らかに…これからもこの小説を宜しくお願いします💪 (2023年2月20日 20時) (レス) id: 13a7bfbe40 (このIDを非表示/違反報告)
眠る猫 - 22話のエリスちゃんの名前がアリスちゃんになっています,,,あ、な、なんか私なんかがすいません!!楽しんで読ませてもらってます!! (2023年2月16日 19時) (レス) @page27 id: cd1a79a794 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:三原色 | 作成日時:2022年12月4日 17時