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「皆さん、おはようございます。」
「「おはようございます」」
「出欠を取るから名前を呼ばれたら返事してね。」
ホームルーム、出席順に名前を呼ばれ、呼ばれた生徒は淡々と返事していく。
今日も運良く昨日と同じ席。
「＿＿シュルケさん。」
『はい。』
今日も相変わらず視線がうるさい。
俺は、静かに中庭の方をじっと見つめながら、出欠確認が終わるのを待った。
「…よし、全員いるね、良かった。」
「………去年は2日目にして数人の1年生…今の2年生が中等部棟に侵入して問題になったから…そんな人達が居なくて良かったよ。」
割と有名な問題だったみたいで、過半数の生徒達はクスクス笑っていた。
「余談もここまでにしておいて……今日の一限目は教科書を配ります、中には3年ずっと使うものもあるから、大切に扱ってね。」
「今日の時間割は二限目に歴史、三限目は魔法学、四限目に体育があって昼休み、五限目に魔法薬、六限目に総合って感じだから覚えておいてね。」
「昨日言ったように、今日は全部オリエンテーションだから教室を移動する必要は無いよ、ただ今度からは移動教室の授業が沢山あるからちゃんと話聞いておくように。」
「俺昨日オリエンテーションって言葉出てこなかったんだよね。」等程々に蛇足しながらも、無事ホームルームが終わった。
「…じゃあみんなの分の教科書、持ってくるから先生が帰ってくるまでしばらく休み時間、……そ れ と…………………」
先生からの言葉が止まった瞬間、先生は教室中を見回し、「お、」と言いながら悪い笑顔を浮かべた。
「今目が合ったシュルケさんとトイフェルさん！教科書持ってくるの手伝ってね。」
『ェ』
「はぁ！？」
急に決められた決定事項に、ただ俺は「じゃあ解散〜！」と呑気そうに手を叩く先生の後ろ姿を見つめることしか出来なかった。
………………いや確かにずっと教室に居てもつまらないだけだけどそれは違うじゃん？？？
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作者名：ぽむ | 作成日時：2024年3月7日 6時
