□ ページ15
’
「そう……そことそこをくっ付ける感じで…………はい！出来ましたよ。」
「Aすごいやん！」
『……はぁ………はぁ……………』
ウツと知り合ってしばらくした後、エーミールの家にお呼ばれしたので喜んでお邪魔している。
エーミール、実はお家の地位が高めだったらしく、家がバカ広い。
エーミール家にある庭には、なんと魔法が練習できるちょっとしたグラウンドみたいな場所が設置されているらしく、1人では達成することの出来なかった魔法陣の改良を手伝って貰った。
旧魔法陣を見せるだけで改良すべき箇所をすぐ指摘してくるエーミールはおそらく人間では無い。
ウツは水属性から派生された魔法を使うらしく、自分で生み出した水でピチャピチャ遊んでいた。
彼曰く水では無く"雫"らしいが、雫という言葉を辞書で引き直した方がいい。絶対に。
「しかし、荒い組み方の魔法陣とはいえ幾つも創ることが出来るなんて凄いですね。」
『え、普通は複数の魔法陣を使って戦うとかじゃないの？』
「あんな、魔法自体は一度に複数出すことが出来んねんけど、魔法陣自体を複数使うことは無いんよ。使う魔力が勿体ないし。」
ほら、と言いながら1つの魔法陣を出し水の玉を幾つも出すウツ。
ェやっぱり魔法陣から魔法を出すことが基本中の基本なんだ………。
『でも色んな方向にモンスターが居る時複数魔法陣出して戦った方が早くない？』
「…………Aさん…基本はモンスターに囲まれること自体が無いんですよ………。」
「モンスターに囲まれたんやとしても1人で対処する事自体がまず無いしな。」
ちょっと哀れみな目で此方を見てくるのは辞めて欲しい。
この世界に来て少ししか経ってないんだし、そもそも一緒に戦ってくれる人も居ないんだし……………ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽむ | 作成日時：2024年3月7日 6時
