【魔d！】ヘルプミー・デビル！

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「なんだコイツの魔力は？！」
「まさかコイツ…生徒会か？！」

生徒会？生徒会のオーラと違うものを纏っている気がするけど…なんと言うか、禍々しいというか…

男が大股でシャオロンの元に近づくと、悲鳴をあげながら逃げていくチンピラ達。
それを見た男はニヤリ、と口角を上げた。

「おや？面白いものが見られると思って来たのだが…」
『…あ、オーラが変わった、先に逃げとくね』
「え？！逃げるって何？！」

男の周りの空気が変わる。魔術を使う前のオーラに変化したから、厄介事に巻き込まれたくないので大先生を置いて逃げることにしよう。

少し離れた柱の裏、彼らが見える位置に隠れ様子を見守る。

「ここはひとつ…お詫びと言ってはなんだが、君たちの有り余る闘争本能を…」

ーー解放してあげよう

な、なんだこの力は！！
背筋に汗がつたう。こんなに恐ろしいオーラを持つ悪魔なんて、1年半の間1度も見たことがない。

「さぁ同士よ！《内ゲバれ(あらそえ)》」

ゾゾゾ、と男の周りのオーラがチンピラの体にまとわりつく。
チンピラ達の目付きが変わり、仲間であるはずの相方の胸ぐらを掴みだした。

「てめぇ！今俺の事押しのけやがっただろコラァ！」
「アァン？！テメーこそ！！」

驚きのあまり座り込んでいるシャオロン。
…あれ？位置的にシャオロンにも魔術がかかるはずなのに…効いてない…？
ひとまず柱から顔を出し、彼らの元に駆け寄る。

『シャオロン！大丈夫だった？』
「お、おう…」

呆気にとられ、男の背中を見つめるシャオロン。…心なしか喜んでいる気もする…

「我が家系能力《疑心暗鬼》…やはり悪魔はこうでなくては！！」
『ﾋｪ…こわ…』

シャオロンに袖を掴まれ、どうしたのかと思い顔を見ると、輝いた瞳を向けられた。

「み、見とったか今の！なぁ、大先生も！やはり生徒会は最強の組織なんや！」
『…大先生…？』

ゆらりと近づく大先生の様子がおかしい。これはまさか…！
次の瞬間、シャオロンに殴りかかる大先生。「あぶッッ？！」と声をあげながら逃げ、間一髪で避けられた。

「シャオロン…お前今、僕の事キモメガネって言っただろ…」
「お前しっかり魔術食らってんねん！！」
『大先生！ストップストップ、顔がヤバイよ！！』
「Aちゃんまで…キモ野郎なんて言わないで…！」
『言ってないわ！！！』

誰かこの男を止めてくれ！！

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